静岡市は葵区・駿河区・清水区からなる大きな市で、静岡県の県庁所在地です。温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、徳川家康ゆかりの名所や史跡などが数多く存在するほか、近年では日本が誇る模型の街として世界中から注目を集めています。観光スポットがたくさんあり、花火大会や大道芸ワールドカップなど家族やカップルで楽しめるイベントも豊富です。
そこでこの記事では、静岡市に観光へ行くなら押さえておきたい見どころ・おすすめスポットやグルメ・イベント情報などをお伝えしましょう。ぜひ、この記事を参考にして静岡観光を楽しんでください。
観光資源が豊富な
葵区・駿河区
静岡市の葵区・駿河区には、歴史的な神社や史跡・地場産業を広く伝えるための施設など、観光で楽しめるスポットが点在しています。ここでは、その中でも特におすすめのスポットを紹介しましょう。
久能山東照宮
久能山東照宮は駿河湾に面した久能山の山頂に建つ神社です。1400年にわたる歴史を持つ神社で徳川家康ゆかりの地としても知られています。久能山東照宮は道路が伸びておらず車での乗り入れができないため、訪れる際は日本平ロープウェイを利用すると便利です。
14棟の文化財建造物が建ち、そのすべてが国宝あるいは重要文化財に指定されています。さらに、久能山全体も国の史跡に指定されており、山頂から眺める駿河湾の絶景も魅力です。
境内には久能山東照宮博物館があり、久能山東照宮に伝来する神宝類・奉納物や徳川歴代将軍の武器武具・遺品などが展示されています。入館は有料ですが、拝観料との共通券もありますので、久能山東照宮観光の際にはぜひ訪れてみてください。
登呂遺跡(登呂博物館)
登呂遺跡は1943年に発見された弥生時代の集落・水田跡地で、国の特別史跡の一つです。現在は登呂公園として整備されており、出土品などが展示された登呂博物館も建てられています。漁業や農業に使用されたと見られる木製道具や占いの道具・土器など、弥生時代を知る上で貴重な資料が豊富です。
敷地内には弥生時代の住居や祭殿が復元されており、弥生時代の暮らしを間近に感じることができます。登呂遺跡では定期的に野外体験学習も実施中です。土器づくりや火起こしなど、弥生時代の生活様式を学ぶことができます。
丁子屋
丁子屋は400年以上の歴史を持つ老舗で、静岡でとろろ汁といえばまず名前があがる名店です。歌川広重作の浮世絵や松尾芭蕉の俳句などにも登場しているお店で、古くから人気店であったことがうかがえます。江戸時代から受け継がれてきた伝統の味が魅力で、国産の自然薯をふんだんに使ったとろろ料理は絶品です。
店舗建物には築約350年の古民家が利用されています。1970年に先代が現在地に移築したもので、江戸時代にタイムスリップしたかのような雰囲気を味わえるのも人気の秘密です。
駿府城公園
駿府城公園は、徳川家康が晩年を過ごしたといわれる駿府城の遺構を利用したものです。城郭のうち、中堀内側の旧本丸・二の丸跡地を整備して造られており、古くから市民の憩いの場として親しまれてきました。静岡まつりや大道芸ワールドカップなど、さまざまなイベントの会場としても利用されています。
近年、駿府城公園は城趾としても整備が進められており、2012年にはこれまでの駿府公園から駿府城公園と名前が改められました。公園内には巽櫓(たつみやぐら)・坤櫓(ひつじさるやぐら)・東御門など、駿府城の建物が復元され、当時さながらの姿を見ることができます。
駿河の国の名勝を織り込んだ紅葉山庭園も見どころの一つです。里の庭・海の庭・山里の庭・山の庭、四つの庭があり、四季折々の表情を味わうことができます。
静岡浅間神社
賎機山(しずはたやま)の麓にある神部神社・浅間神社・大歳御祖神社の3社を総称して静岡浅間神社と呼びます。徳川家康とゆかりの深い神社で、徳川歴代将軍の祈願所であったことも有名です。春になると境内にはたくさんの桜が咲き誇り、桜の名所としても人気があります。
過去2度の火災にあっており、現在の社殿は文化元年から慶応元年まで60年をかけて再建されたものです。社殿は全部で26棟あり、そのすべてが国の重要文化財に指定されています。
神社のご利益は、開運招福・商売繁盛・交通安全・縁結び・安産などです。年明けの参拝客は35万人以上で、毎年多くの人が初詣に訪れています。
静岡ホビースクエア
静岡ホビースクエアは、模型を中心とした静岡の魅力を紹介する博物館です。タミヤ・ハセガワ・バンダイなど、静岡が世界に誇る模型メーカーによる常設展示を無料で見学することができます。有料のイベントコーナーもあり、月替わりでホビーに関連したさまざまなイベントを開催中です。
館内にはオフィシャルショップがあり、各メーカーの模型商品や静岡の伝統工芸品が販売されています。組み立てに必要な道具が揃った工作室も備えられており、買った製品をその場で組み立てることが可能です。工作室にはミニ四駆のコースも設置されているので、仲間同士でミニ四駆のレースも楽しめます。
宇津ノ谷
宇津ノ谷は、丸子と旧岡部町の間にある歴史を感じるレトロな街並みが残る地域です。東海道の難所と呼ばれた宇津ノ谷峠の中腹に位置し、古くから旅人の休憩所として栄えていました。東海道宇津ノ谷峠越として国の史跡にも指定されています。
宇津ノ谷峠には明治・大正・昭和・平成の各時代に造られたトンネルがあり、こちらも見どころです。中でも、明治トンネルは明治の貴重な土木遺産として国の登録有形文化財となっています。
2008年には、宇津ノ谷峠に2つある道の駅を拠点として「道のエコミュージアム宇津ノ谷」がオープンしました。明治から平成にかけて宇津ノ谷がどのような歴史をたどってきたのかを学ぶことができます。
静岡科学館る・く・る
静岡科学館る・く・るは、「みる・きく・さわる」など、五感を通して学ぶことができる体験型の科学館です。展示物は実際に触れることができ、科学の不思議を間近に感じることができます。ボランティアのガイドさんが展示物の原理やアトラクションの楽しみ方を丁寧に説明してくれるのも嬉しいポイントです。
随時、イベントや講演会などが開催されており、誰でも自由に参加することができます。イベント内容はホームページで告知されていますので、事前にどのようなイベントが開催されるかをチェックして訪れるとよいでしょう。
富士を望む港町
清水区の見どころ
清水区には、世界遺産にもなっている三保の松原をはじめとする景勝地や港町ならではの施設など、観光スポットが豊富です。ここでは、清水区観光のおすすめスポットを紹介します。
三保の松原
三保の松原は、三保半島の海岸沿いに広がるクロマツの松原です。「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」としてユネスコの世界文化遺産にも登録されています。三保半島の海岸線沿いに広がるクロマツの向こうに富士山を眺めることができ、古くから景勝地として人々に愛され続けてきました。
三保の松原の一角には、天女の羽衣伝説で知られる羽衣の松があります。三保の松原を象徴する松で、現在の羽衣の松は三代目です。松の前には神の道と呼ばれる参道があり、羽衣の切れ端が保存されているとされる御穂神社へつながっています。
エスパルスドリームプラザ
エスパルスドリームプラザは、大きな観覧車がそびえ立つ複合商業施設です。「清水すしミュージアム」や「ちびまる子ちゃんランド」など、清水を象徴するテーマパークをはじめ、一つの施設内でグルメ・ショッピング・映画などの娯楽を満喫できます。夜には観覧車のイルミネーションが輝き、海沿いを散歩しながら眺めるのもおすすめです。
清見寺
清見寺は、幼少期に家康が過ごしたことで知られています。庭園には家康の意見が広く取り入れられており、その美しさから国の名勝にも指定されています。門の前からは三保の松原の絶景を一望でき、この景色を目当てに訪れる人もいるほどです。古くから景勝地として人気があり、文人や著名人なども大勢訪れています。
興津坐漁荘(記念館)
興津坐漁荘(記念館)は、第12代・14代内閣総理大臣だった西園寺公望の別荘として造られた建物です。建築当初の建物は愛知県の明治村に移築されており、この記念館の建物は2004年に復元されたものです。週末や祝日にはボランティアガイドが常駐しており、歴史や見どころなどを聞きながら見学を楽しむことができます。
静岡市で人気の
おすすめランチ
静岡の中心地には、新鮮な海の幸から名物の静岡おでんまで、いろいろな料理を楽しめる場所がたくさんあります。今回は、その中でも一押しのランチ・グルメスポットをご紹介しましょう。
炭焼きレストランさわやか 新静岡セノバ店
さわやかは、静岡県全域に展開しているハンバーグチェーン店です。静岡でハンバーグがおいしいお店というと、必ず名前が上がる人気店でもあります。ランチタイムには行列ができ、休日には1〜2時間以上待つことも珍しくありません。ステーキやハンバーグだけでなく、サイドメニューのサラダなどもおすすめです。
アクセス情報
住所:静岡県静岡市葵区鷹匠1丁目1番1号新静岡セノバ5階
電話番号:054-251-1611
営業時間:11~23時
定休日:無休
駐車場:セノバの駐車場を利用
交通案内:JR静岡駅から徒歩1分
公式サイト:http://www.genkotsu-hb.com/
海ぼうず本店
静岡おでんが美味しいと評判の居酒屋です。ランチ営業もしていて、お手ごろ価格でおいしいものが食べたいという方には一押し。静岡おでんは、真っ黒な煮汁の中に牛すじや黒はんぺんなど、いろいろな具材をいれて長時間煮込むのが特徴です。静岡に来たらこの店に必ず寄るという方もたくさんいます。
アクセス情報
住所:静岡県静岡市駿河区南町6-11 赤ちんビル1階
電話番号:054-284-8282
営業時間:10~24時(日曜日は15時オープン)
定休日:無休
駐車場:なし
交通案内:JR静岡駅から徒歩3分
公式サイト:http://www.shouetsu.co.jp/umibouzu_honten/
おにぎりのまるしま
朝から静岡おでんを食べることができるお店です。店名の通り、おにぎりも看板メニューの一つ。店内で食事ができるのはもちろん、テイクアウトもできます。観光途中に昼からおでんで一杯というのもおすすめです。
アクセス情報
住所:静岡県静岡市駿河区南町7-15
電話番号:054-281-4900
営業時間:6時30分~18時(土曜日は17時まで)
定休日:日・祝日
駐車場:なし
交通案内:JR静岡駅から徒歩2分
魚弥長久
静岡駅付近でおいしいお魚が食べられるお店として有名です。静岡の海の幸というとマグロですが、長久ではその他にも煮魚や焼き魚も楽しめます。清水港まで足を延ばす時間がないという方にもおすすめです。
アクセス情報
住所:静岡県静岡市葵区鷹匠3-22-5
電話番号:054-255-8886
営業時間:昼 11時30分~14時 夜 17時~23時
定休日:年末年始以外無休
駐車場:なし
交通案内:静岡鉄道静岡清水線日吉駅から徒歩3分
公式サイト:http://www.nasubi-ltd.co.jp/uoya/
西洋食堂PaPa
ニョッキが美味しいお店として有名な所です。ニョッキはイタリア料理の一種でジャガイモと小麦粉を混ぜたパスタの一種。ニョッキを提供しているお店はたくさんありますが、これ一本で勝負しているお店は珍しいのではないでしょうか? ちょっと変わったものが食べたいという方に評判が良く、サイドメニューもたくさんあります。
アクセス情報
住所:静岡県静岡市葵区鷹匠1-2-2
電話番号:054-253-1819
営業時間:11~17時
定休日:不定休
駐車場:なし
交通案内:静岡鉄道静岡清水線新静岡駅より徒歩3分
一年中楽しめる
静岡イベント情報
静岡県の中心、静岡市では、1年を通して様々なイベントが開かれています。今回は、その中でも一押しのおすすめをご紹介しましょう。他ではなかなか見られないイベントもありますよ。
梅ケ島梅まつり
毎年3月中旬に開かれる静岡市内では最も遅い梅まつりです。このお祭りが終わると、静岡市は春本番を迎えます。会場となる婦人会梅園では500本の梅が咲き乱れ、美しい花と匂いが楽しめる風流なお祭りです。会場では梅干しの種飛ばし大会や餅つき大会などが開催されるほか、梅を使った製品や地元の特産品の販売も行われます。
アクセス情報
会場:梅ヶ島婦人会梅園
電話番号:054-269-2002
開催時期:3月中旬
駐車場:あり
交通案内:JR静岡駅より梅ケ島温泉行きバス乗車、大野木下車、徒歩5分ほど
静岡まつり
静岡の春を彩る静岡市最大のお祭りです。徳川家康が家臣を連れて花見を行った様子を再現した大御所花見行列や、夜桜乱舞などのイベントが盛りだくさん。地元だけでなく県外からの観光客もたくさん訪れます。
アクセス情報
開催期間:毎年3月下旬~4月上旬の3日間
開催場所:駿府城・静岡市内
駐車場:市内の有料駐車場を利用
公式サイト:http://www.shizuokamatsuri.com
安倍川花火大会
毎年7月下旬に開催される静岡市最大の花火大会です。安部川の中州から打ち上げられる花火は約1万5千発。毎年50万人以上の観光客が訪れます。会場までは有料シャトルバスも運行され、便利です。
アクセス情報
開催時期:毎年7月下旬
開催場所:静岡県静岡市葵区・安部川橋上流(打ち上げ場所)
駐車場:なし
交通案内:静岡県県庁南寄り有料シャトルバス乗車
大道芸ワールドカップ
毎年11月上旬に開催されるアジア最大級のパフォーミングアート・フェスティバルです。毎年世界中からパフォーマンスアーティストが会場に集まり、多彩な芸を披露してくれます。開催期間中は街中で突然パフォーマンスが始まるウォーキングストリートという催しもあり、大好評です。
アクセス情報
開催期間:毎年11月上旬
開催場所:駿府城・静岡市内
駐車場:市内の有料駐車場を利用
公式サイト:http://www.daidogei.com
静岡市観光
まとめ
いかがでしたか? 今回は、静岡市の見どころ・おすすめスポットからグルメ・イベント情報など、幅広い内容でお送りしました。静岡市は一年を通して温暖な気候で、季節を問わずに訪れることのできる観光地です。ぜひ、この記事を参考にして静岡の魅力を思いっきり感じてください。