東叶神社は、正確には叶神社といい西叶神社のご祭神を1692年ごろに分霊した神社、と伝えられているそうです。西叶神社も正確には「叶神社」と言います。しかし、近くに全く同じ名前の神社があってはややこしいということで、古い神社の方を西叶神社、分霊された神社の方を東叶神社と呼ぶようになりました。また、一部では東叶神社のことを「若宮」と呼ぶ方もいます。壮麗な彫刻に覆われた西叶神社とは異なり、社殿も質素で、落ち着いた雰囲気の神社です。
東叶神社の
歴史
東叶神社は西叶神社の分霊(祭神を分けること)ですから、縁起などは同じです。ただ、分霊された理由がいまだにはっきりとは分かっていません。単に分霊をしただけという説もあれば、もともとは一つだった浦賀村が西と東に別れた際、神社も分霊をされたという説もあります。神社の境内には、みがわり弁天や不動明王など複数の神様も祀られ、詣でる人が絶えません。さらに、勝海舟が断食修業をした時に着た衣装なども保管されています。
東叶神社の
ご利益
東叶神社は、西叶神社と同じく強く願ったことほど叶いやすい、というご利益があります。ですから、西叶神社と同じデザインの絵馬に願い事をびっしりと書いて奉納する参拝客も珍しくありません。また、西叶神社の勾玉を東叶神社のお守り袋に入れておくと、恋人に限らず良縁に恵まれるということで、人気となっています。なお、東叶神社の境内には恵仁志坂(えにしざか)と産霊坂(結び坂)があり、すべて登ると「縁(えにし)があって結ばれて(願いが)叶う」と評判です。
東叶神社の
見どころ
見事なソテツ
東叶神社の社殿に上る石段の脇には、見事なソテツがあります。このソテツは源頼朝公が源家再興をした時、伊豆より移植奉納したものだそうです。つまり、樹齢は千年以上。まさに歴史の生き証人です。
みがわり弁天
東叶神社の境内には、みがわり弁天があります。この弁天様に参拝すると、交通事故や病気などの不幸なことが降りかかろうとしたとき、弁天様がみがわりになってくれるそうです。長い航海に出る船員が参拝に来ることも少なくありません。
勝海舟断食の場
東叶神社の敷地内には、勝海舟が水垢離(みずごり)をし断食修業をしたという標柱が建っています。なぜ、勝海舟が断食修業を行ったのか正確な理由は伝わっていません。しかし、当時の東叶神社が航海の安全を司る神として信仰を集めていたことから、太平洋横断航海の一路平安を願い、おのれの肉体を鍛えるために行ったのではないかと推測されています。
東叶神社
アクセス情報
住所:神奈川県横須賀市東浦賀2丁目21−25
電話番号: 046-841-5300
交通情報:京急浦賀駅から鴨居方面行きバス「鴨居行」「かもめ団地行」「観音崎行」他(約5分)「新町」バス停下車、徒歩10分
公式サイト:http://www.geocities.jp/fnhachiman2000/kanouhome.html