月真院は東山区に位置する高台寺の塔頭寺院です。江戸時代初期に津和藩主、亀井豊前守の保護下で北政所のいとこに当たる久林玄昌(きゅうりんげんしょう)によって創建されたと伝えられています。幕末には、新鮮組から別れた伊東甲子太郎率いる孝明天皇御陵衛士が駐屯所を構えました。現在は完全に非公開となっており、内部を見ることはできません。
この記事では、月真院の歴史などをご紹介しましょう。
高台寺塔頭、
月真院の歴史
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御陵衛士屯所跡の石柱と布袋さん
月真院は、政所のいとこ、久林玄昌によって1616年に創建されました。創建には津和藩主、亀井豊前守も尽力したといわれ、月真院は創建後すぐに亀井家の菩提寺になっています。
幕末になると、新鮮組から分離した伊東甲子太郎率いる孝明天皇御陵衛士の駐屯所になりました。現在、山門の前には御陵衛士の駐屯所であったことを示す石柱が建っています。
寺院は椿とハギの名所として知られ、2006年頃までは宿坊として宿泊も可能でした。しかし、現在は非公開となっており、観光客が中に入ることはできません。
非公開寺院、
月真院の魅力
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衛士たちが寝泊まりしていた庫裏
月真院には、織田信長の弟である織田有楽斎が植えた椿が現存しています。樹齢は600年程度。有楽椿と名前が付けられています。
月真院は幕末に伊東甲子太郎率いる孝明天皇御陵衛士の駐屯所になっていたため、庫裏では常に衛士たちが寝泊まりしていました。いつ襲撃があるか分からないため、中二階の隠し部屋が寝所になっていたと伝えられています。
月真院
アクセス情報
住所:京都府京都市東山区下河原町528
電話番号:075-533-4064
交通案内:京阪祇園四条駅から徒歩20分
月真院