大豊神社は、哲学の道のすぐ近くにある小さな神社です。インターネットが普及してきた2000年代に、全国で唯一狛ねずみが鎮座する神社として知名度が高まりました。鹿ケ谷・南禅寺一帯の産土(うぶすな)の神でもあります。
今回は、大豊神社の歴史や見どころ、魅力をご紹介しましょう。
大豊神社の
御利益
- 学業成就
- 病気平癒
- 福徳長寿
- 安産
- 縁結び
小さいが由緒ある
神社の歴史
大豊神社は887年(仁和3年)に、宇多天皇の病気平癒を願って藤原野淑子が勅命を奉じて建立した神社です。祭神の少彦名(すくなひこ)は、知恵の神として知られていますが、医薬の神でもあります。その後、応神天王と菅原道真が合祀されました。
有名な狛ねずみは、本殿ではなく摂社の大国社前に鎮座しています。設置されたのは1969年。ねずみが野火に囲まれてしまった大国主命(おおくにぬしみこと)を助けた故事が由来です。知名度が高まって以来、ねずみ年には特に参拝者が増えます。
縁結びの神を祀る
ねずみの社
大豊神社はねずみの社として知られる全国でも珍しい神社です。ここでは、大豊神社に行くならぜひ押さえておきたい見どころやイベント情報を紹介します。
狛ねずみに願いを託す
大豊神社の狛ねずみは片方が巻物を抱え、もう一匹が玉を抱えています。巻物には学業成就の御利益、玉には安産や病気平癒の御利益があるといわれ、参拝者が絶えません。ねずみが描かれている絵馬も奉納できます。
大国主命は出雲大社の主神でもあり、縁結びの神様です。哲学の道を散策するついでに狛ねずみに願いを託しに訪れる方もたくさんいます。
お祭りで剣鉾を見学する
大豊神社では、毎年5月4日と5日に還幸祭と氏神祭りが行われます。4日の還幸祭では7基の剣鉾が鹿ケ谷一帯を巡行し、5日は多数の神事が氏子によって執り行われるお祭りです。出店も並び、静かな神社がこの日はとても賑わいます。
剣鉾や神事の一部は誰でも見学が可能です。ただし、ゴールデンウィーク中ですから京都中の道が混みますので要注意。
大豊神社
アクセス情報
住所:京都府京都市左京区鹿ケ谷宮ノ前町1
電話番号:075-771-1351
駐車場:あり
交通案内:京都駅より市バス銀閣寺方面のバス乗車、宮ノ前町下車徒歩5分