光雲寺は、哲学の道付近にある南禅寺の塔頭寺院の一つです。徳川秀忠の娘で、御水野尾天皇の中宮になった東福門院和子の菩提寺でもあります。別名を南禅寺・禅センターとも言い、坐禅研修や法話体験もできる場所です。明治から昭和初期に活躍した名庭師7代目小川治兵衛が造った庭が残る寺院としても知られています。
この記事では、光雲寺の歴史や見どころをご紹介しましょう。
皇族が信仰した
光雲寺の歴史
光雲寺は元々摂津(今の大阪府北部)にあった寺院です。1661年ごろ南禅寺の英中禅師に深く帰依した東福門院和子が、現在の場所に移転させました。和子の菩提寺になったのはそのためです。将軍家と皇室の架け橋となった女性の菩提寺となったことで、光雲寺は両方の庇護を受けて栄えました。
光雲寺は、東福門院和子以外にも皇室の人々の篤い信仰を集めたと伝わっています。戦前までは久邇宮家(くにのみやけ)の菩提寺でもありました。現在は、南禅寺・禅センターとして幅広い年代の方を対象に坐禅の普及に努めています。
名庭師が
手がけた庭
光雲寺の庭園は、名庭師として名高い7代目小川治兵衛が手がけました。東山を借景とした池泉式庭園で普段は非公開ですが、毎年紅葉の季節に特別公開が行われます。
紅葉の名所がたくさんある京都の中で、光雲寺はどちらかと言えばマイナーです。その分、紅葉が最も美しい時期でも比較的ゆったりと観賞できます。庭の散策や写真撮影は自由です。
本尊の釈迦如来像や東福門院の木像・画像・秘仏として長年眠っていた聖観音像など、庭園と一緒に寺宝も公開されます。仏教美術に興味がある方にとっては一見の価値ありです。
坐禅と法話を
体験する
光雲寺では、事前に申し込めば坐禅と法話を体験できます。坐禅指導と15分×2の坐禅・法話で約1時間です。午前9時から4時までの間で好きな時間に予約できます。
心の中に迷いがある方や気持ちを落ち着けたい方におすすめです。オプションでお抹茶とお菓子の接待や写経体験も受けられます。
光雲寺
アクセス情報
住所:京都符京都市左京区南禅寺北ノ坊町59
電話番号:075-751-7949
拝観時間:9~16時まで
休日:なし
拝観料:大人400円 高校生300円 小中学生200円
駐車場:あり(南禅寺の駐車場を利用)
交通案内:地下鉄東西線「蹴上駅」より徒歩25分
公式サイト:http://www.zencenter.jp/main.html