法輪寺
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奈良 法輪寺
飛鳥時代の仏像が現存する
聖徳太子ゆかりの寺院

法輪寺は奈良県生駒郡斑鳩町、法隆寺の近くにある聖徳宗(しょうとくしゅう)の寺院です。三井寺という別名を持ち、境内の三重塔は法隆寺・法起寺(ほっきじ)の塔と併せて斑鳩三塔と呼ばれています。講堂には飛鳥時代に作られた仏像が複数安置されており、仏教美術が好きな方にもおすすめの寺院です。

この記事では、法輪寺の歴史や見どころ・アクセス方法などをご紹介しましょう。

01. 飛鳥時代から続く
法輪寺の歴史

境内(法輪寺)

境内

法輪寺は、飛鳥時代に造られた寺院です。創立については二つの説があり、一つは、聖徳太子の息子である山背大兄王(やましろのおおえのおう)が聖徳太子の病状回復を願って建立したという説。もう一つは、670年に法隆寺が焼失した後、百済開法師・円明法師・下氷新物(しもつひのにいもの)の3人が力を合わせて造ったという説です。近年の調査で、7世紀中ごろには創建されていたことがわかっています。

平安時代中頃までは大寺院として栄えていましたが、その後衰退してしまい、江戸時代初期には三重塔が残るばかりでした。江戸時代中頃、妙見菩薩(みょうけんぼさつ)を信仰する妙見信仰が広がったことで、妙見菩薩をお祀りしている法輪寺にも信徒が集まり、やがて伽藍も復興されていきます。

寺院のシンボルでもある三重塔は、1944年(昭和19年)に起きた落雷による火災で焼失するまでは国宝に指定されていた建物です。現在の三重塔は1975年(昭和50年)に作家の幸田文氏らの尽力によって再建されました。

現在は、飛鳥時代から平安時代にかけての仏像を数多く拝観できる寺院として、仏像好きの方がたくさん訪れています。

02. 歴史ある法輪寺の
魅力

法輪寺は、千年以上の歴史を持つ寺院です。この項では、そんな寺院の魅力をご紹介しましょう。

飛鳥時代・平安時代の仏像

法輪寺には、本尊の薬師如来坐像をはじめ、虚空蔵菩薩立像(こくうぞうぼさつりつぞう)・弥勒菩薩立像(みろくぼさつりつぞう)・妙見菩薩立像(みょうけんぼさつりつぞう)など、飛鳥時代から平安時代に作られた仏像が複数安置されています。

中でも、薬師如来坐像は現存する木製の仏像としては最古のもの。薬壺を持たない珍しい姿をしているのも特徴的です。この時代に作られた仏像で現存しているものは数少なく、仏像好きの方は必見です。毎年4月15日には、秘仏である妙見菩薩立像の御開帳も行われます。

秋のコスモス

法輪寺周辺には休耕田が多く、コスモスがたくさん植えられています。毎年8月下旬から9月上旬頃に見ることのできるコスモスと三重塔の組み合わせは絶景です。法輪寺周辺の観光はレンタサイクルが利用できるので、さわやかな秋風とコスモスの中を自転車で走り、寺院を訪れるのもよいでしょう。

03. 法輪寺境内の
見どころ

法輪寺の境内はこぢんまりとしていますが、さまざまな見どころがあります。この項では、その中でも必見の場所をご紹介しましょう。

南門

南門(法輪寺)

南門

南門は、法輪寺の正門です。土塀と一体になっており、瓦葺きの屋根を持ちます。

三重塔

三重塔(法輪寺)

三重塔

三重塔は、法輪寺のシンボル的な存在です。1944年(昭和19年)までは創建当時の塔が残っており、国内最古にして最大の三重塔として国宝に指定されていましたが、残念ながら火災で焼失してしまいました。

現在の塔は1975年(昭和50年)に再建されたものです。塔の内部には、火災の際にかろうじて持ち出すことができた釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)と四天王像が安置されています。現在、塔の内部は非公開で、仏像を拝観することはできません。

再建された塔は、旧三重塔の心礎(しんそ)をそのまま使用しており、旧三重塔が備えていた飛鳥時代の様式も再現されています。

金堂

金堂(法輪寺)

金堂

金堂(本堂)は、1761年に再建されたものです。平安時代以降、本堂が中心となって伽藍を構成している寺院が一般的になっていきますが、法輪寺は飛鳥様式の伽藍配置のため、南門を入ってすぐ右手に本堂が位置しています。現在は講堂に祀られている仏像は、かつて金堂に安置されていました。

秋艸道人歌碑

秋艸道人歌碑(しゅうそうどうじんかひ)は、明治時代末期から昭和20年代にかけて活躍した歌人、秋艸道人(しゅうそうどうじん)の短歌を刻んだ碑です。秋艸道人は、奈良の寺院を題材とした短歌をたくさん詠んだことで知られています。

講堂(収蔵庫)

講堂(法輪寺)

講堂

が勉強をするための建物で、法輪寺において講堂(収蔵庫)は、伽藍の中心です。現在の講堂は1960年(昭和35年)に立て直されたもので、所蔵している仏像や寺宝の収蔵庫を兼ねています。本尊の薬師如来坐像をはじめとした七体の仏像・境内で発掘調査が行われた時に出土した瓦・伽藍図・三重塔の模型などは必見です。

西門

西門(法輪寺)

西門(上土門)

西門は上土門(あげつちもん)という様式で造られています。この様式の門は、かつて武家屋敷や寺社で盛んに造られていましたが、現存しているのはごくわずかです。現在は、県の指定文化財に指定されています。

妙見堂

妙見堂(法輪寺)

妙見堂

妙見堂は妙見菩薩像をお祀りしているお堂で、江戸時代には妙見信仰の中心地になっていました。現在は、護摩法要などの行事が行われる場所でもあります。2003年(平成15年)に再建されたばかりの新しい建物です。お祀りされている国内最古の妙見菩薩立像は秘仏扱いで、普段はお前立と呼ばれる仏像を参拝します。

鬼子毋神堂

鬼子毋神堂は、江戸時代に建立されたお堂です。中には安産や子育ての守り神である鬼子母神をお祀りしています。

地蔵堂

地蔵堂(法輪寺)

地蔵堂

地蔵堂は、江戸時代に建立された建物です。鎌倉時代末期の作と伝わる地蔵菩薩の石仏をお祀りしています。毎年8月24日には、巨大な数珠を回す数珠繰りや、焚いた小豆を柿の葉にのせたものを地蔵尊にお供えする行事が地蔵盆の一環として行われます。

04. 法輪寺
アクセス情報

住所:奈良県生駒郡斑鳩町三井1570
電話番号:0745‐75‐2686
拝観時間:8~17時(12月~2月まで16時30分閉門)
拝観料:大人500円・中高生400円・子ども200円
駐車場:あり
交通案内:近鉄郡山駅より法隆寺方面行バス乗車、中宮寺前下車、徒歩15分
公式サイトhttp://www1.kcn.ne.jp/~horinji

法輪寺

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