京都山科にある元慶寺(がんけいじ)は、第65代天皇、花山天皇が出家したことで知られる由緒ある寺院です。こぢんまりとした境内には四季折々に色々な花が咲き、参拝者を楽しませてくれます。皇室にゆかりのある寺院ということから御朱印には菊の御紋が入っており、御朱印を集めている方にも人気の寺院です。
この記事では、元慶寺の歴史や魅力・見どころ・アクセス情報・拝観時間などをご紹介しましょう。
由緒ある
元慶寺の歴史
元慶寺は、877年藤原高子(ふじわらのたかいこ)の願いにより天台宗の僧侶、遍昭(へんじょう)によって創建されました。ちなみに、遍昭は歌人としても知られており、詠んだ和歌は百人一首にも選ばれています。
986年、花山天皇が19歳のときにこの寺院で出家し、花山法皇となりました。そのため、元慶寺は花山寺とも呼ばれています。
応仁の乱が起こるまでは、境内も広く伽藍も立派でしたが、乱の戦火で伽藍の大半を焼失してしまいました。寺院が再興されたのは1700年代のことです。
現在の元慶寺は薬師如来を本尊としています。花山法皇は、近畿2府4県と岐阜県に33ヶ所ある観音信仰の霊場、西国三十三ヶ所霊場を再興した人物です。そのため、元慶寺は観音菩薩をお祀りしていない寺院としては例外的に霊場の番外に指定されています。
歴史ある
元慶寺の見どころ
元慶寺はこぢんまりとした寺院ですが、拝観無料で気軽に立ち寄ることができます。この項では、寺院の見どころや魅力をご紹介しましょう。
桜や紅葉を楽しめる境内
元慶寺の境内は樹木が豊富で、春は桜、秋は紅葉が楽しめます。中でも山門である龍宮門前の紅葉は見事です。境内は見学自由ですから、近くまで来たついでに立ち寄る方もいます。夏の深緑も美しいものです。
菊の御紋が入った御朱印
近年、御朱印集めが静かなブームになっています。元慶寺の御朱印は住職が一枚一枚手書きで書かれたものです。菊の御紋が入っており、由緒の正しさを感じられます。御朱印をいただくときは、まずは参拝してから申し込むのがマナーです。
元慶寺
アクセス情報
住所:京都府京都市山科区花山河原町13
電話番号:075-581-0183
拝観時間:8~17時
駐車場:あり
交通案内:地下鉄東西線御陵駅より徒歩15分