京都 鴨川納涼床
風雅な気分で飲食を楽しめる
夏の風物詩

江戸時代から続く
鴨川納涼床の歴史

鴨川納涼床の歴史は江戸時代から始まります。江戸時代初期、鴨川の川べりは歌舞伎踊りなどが楽しめる歓楽街になっており、たくさんの人々が遊びに訪れていました。やがて、遊びに来た人々をターゲットとして飲食店が増え、川の浅瀬に簡易的な飲食スペースを作るようになります。これが川床の始まりです。

明治時代になると、7・8月に鴨川の浅瀬に床を出す風習が定着しました。この頃の川床は規格が統一されておらず、色々なタイプがあったと伝えられています。

昭和に入ると通年の川床が廃止となりました。鴨川の水害によって川床が流されるなどの被害も続き、徐々に川床は衰退していきます。川床が納涼床として復活したのは戦後のことです。

現在の納涼床は、納涼床許可基準によって規格が統一されており、納涼床を出す時期も決まっています。昼の納涼床は5月と9月、夜の納涼床は5月～9月まで楽しむことができ、観光客だけでなく地元の方にも人気です。

楽しみ方色々
鴨川納涼床の魅力

鴨川の川辺は昔から人々の憩いの場でした。この項では、そんな鴨川を臨みながら飲食を楽しむことのできる納涼床の魅力をご紹介しましょう。

店ごとの趣向を楽しめる

納涼床というと和食店のイメージがあるかもしれませんが、カフェやフレンチ・イタリアンなどの店も納涼床を出しています。スターバックス三条大橋店にも納涼床があり、気軽に川床の雰囲気を楽しめるところとして人気です。

納涼床の規格は統一されていますが、各店舗がインテリアに趣向を凝らしているので店ごとに雰囲気がすべて異なります。選択肢が豊富なのも魅力の一つです。

鴨川で行われる行事を楽しめる

納涼床では、飲食を楽しみながら、鴨川周辺で行われる行事を見学することができます。納涼床が出ている期間内には京の七夕や五山の送り火などの行事もあり、時期を合わせて訪れるのもおすすめです。多くの人で混み合うため、納涼床から行事を見学したいという場合は早めに予約しておきましょう。納涼床で飲食しながら行事を見学するツアーを組む旅行社もありますので、それに参加してもいいですね。

納涼床が楽しめる
一押し店舗

この項では、納涼床を出す店舗の中でも一押しをご紹介しましょう。お店選びの参考にしてくださいね。

スターバックス三条大橋店

皆さんもよくご存じのコーヒーチェーン店、スターバックス。ここでも納涼床が楽しめます。納涼床を設置してある店舗の中には床料が必要なところもありますが、スターバックスは無料です。そのため、週末は納涼床町の行列ができることも珍しくありません。涼風に吹かれながら飲むコーヒーは格別です。

モリタ屋 木屋町店

モリタ屋は明治時代から続く京都初の牛肉専門店です。納涼床では、お手ごろな値段でオイル焼きやすき焼きを楽しめます。三条大橋を一望できる立地条件の良さもあり、かなりの人気店です。納涼床を利用したい場合は、早めに予約をしておくとよいでしょう。

京料理梅むら

梅むらは、かつて初代総理大臣である伊東博文が定宿にしていたことでも知られる歴史ある和食店です。納涼床ではハモをはじめとする京都の夏ならではの贖罪を使った和食が楽しめます。雨が降った場合は部屋を用意してくれるので、天候を気にすることなく楽しめるお店です。

プレーゴ藤吉

プレーゴ藤吉は、築百年を超える老舗旅館をリノベーションしたイタリアンレストランです。京野菜をふんだんに使った野菜料理が特に評判で、野菜料理のコースもあります。さっぱりとした味付けなので、健康志向の方や高齢者にも人気です。

料理屋 うしのほね本店

うしのほねは、和食とビーフシチューという一風変わった組み合わせが楽しめるお店です。和食好き洋食好きどちらも満足することができ、常連客もたくさんいます。納涼床は週末の夜と日曜日の昼間だけです。納涼床を提供しているお店の中では比較的混みにくい店舗なので、ゆったりと料理を楽しめます。ただし、事前の予約が必要となりますので注意してください。

先斗町花柳

花柳（はなやなぎ）は、元お茶屋を改築した料理店です。納涼床では懐石料理が楽しめる他、舞妓さんを呼ぶこともできます。京都の夏を少し贅沢に堪能したいという方におすすめのお店です。予約無しでも利用できますが、週末は混み合うので予約をした方がよいでしょう。

先斗町味がさね

味がさねは、和食と中華を組み合わせた和中折衷料理を楽しめるお店です。元お茶屋だった建物を改築した店舗は風情を感じさせる造りで、室内からも鴨川が臨めます。納涼床ではコース料理の他ハモ鍋のコースもあり、京都の夏料理を心ゆくまで味わいたい方におすすめです。なお納涼床設置期間中、昼は納涼床だけの営業になっています。

イカリヤ食堂

イカリヤ食堂では、南西フランスの郷土料理コンフィを中心としたネオビストロを味わえます。ランチからディナーまで手軽な値段でコース料理も楽しめ、パーティーにも利用可能です。納涼床はテーブル席が用意されており、くつろいだ雰囲気で京都の夏を満喫できます。

本家たん熊 本店

本家たん熊は、割烹料理店の草分け的な店舗として全国的にも有名です。納涼床では名物のすっぽん汁をはじめとした伝統的な京料理が楽しめます。「せっかく京都に来たので和食を心行くまで堪能したい」という方におすすめです。

Tazuru Annex 仙鶴

Tazuru Annex 仙鶴（せんかく）は、カジュアルな雰囲気で本格的な和食が楽しめる店舗です。納涼床は椅子席のため、外国人観光客にも大人気。あまり肩ひじ張らずに和食を楽しみたいという方におすすめです。

鴨川納涼床
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