浅草の駒形堂は、駒形橋西詰に建てられている方形造りのお堂です。浅草寺に属しているお堂で、浅草寺の本尊である聖観音菩薩像が引き上げられたと伝わる場所に建っています。鮮やかな朱色に塗られた外壁が印象的で、浅草を代表する観光スポットの一つです。
この記事では、駒形堂の歴史や見どころ・アクセス方法などをご紹介しましょう。
駒形堂の
歴史
駒形堂は、隅田川の川べりに建つお堂です。奈良時代より以前の628年、浅草寺の本尊である聖観音菩薩像がこの場所で引き上げられたという伝説が残っています。
お堂が建立されたのは942年で、平公雅(たいらのきんまさ)という武将が浅草寺の伽藍を建立した際、一緒に建てられました。堂内には、像高約30cmの馬頭観世音菩薩が本尊としてお祀りされています。
馬頭観音は生き物すべてをお守りする仏様で、隅田川に住む魚をはじめとする生き物の無事を願ってお祀りされました。ちなみに、江戸時代の隅田川は、諏訪町から聖天町までの区間が禁漁だったと伝えられています。
駒形堂が建つ駒形橋西詰は、昭和初期まで渡し船の船着き場がありました。江戸時代、渡し船を降りた参拝客は、まず駒形堂に詣でてから浅草寺にお詣りに行くのが定番だったようです。
現在は川を背にして建っている駒形堂ですが、江戸時代中期までは川に面して東向きに建っていました。何度も火災に遭い焼失し、その度に同じ形のお堂が再建されています。現在のお堂は、2003年(平成15年)に建立されたものです。
朱塗りが印象的な
駒形堂の見どころ
駒形堂はこぢんまりとした小さなお堂ですが、朱塗りのため人目を引きます。この項では、駒形堂の見どころや楽しみ方をご紹介しましょう。
散策ついでに詣でられる
駒形堂は浅草寺から少し離れた場所にあります。といっても、雷門からの距離は徒歩4分程度。都営浅草線浅草駅のA2出口から出てすぐのところにあります。浅草寺を参拝した後、少し足を延ばして詣でるのもおすすめです。
駒形堂の周囲には、駒形橋や隅田川沿いに整備された遊歩道など散策に適した場所があります。お堂付近には、そば屋やうなぎ屋など老舗のグルメスポットも豊富です。お詣りしてから付近の散策を楽しむのもよいでしょう。
毎月19日に開扉される
駒形堂は通常閉ざされており、馬頭観音は秘仏扱いです。毎月19日は馬頭観音のご縁日の時のみ、扉が開けられて仏像に参拝できます。馬頭観音に参拝したい方は19日に訪れてみてください。4月19日には大祭が行われ、多くの参拝客でにぎわいます。
駒形堂
アクセス情報
住所:東京都台東区雷門2-2-3
電話番号:03-3842-0181
駐車場:なし
交通案内:都営浅草線浅草駅より徒歩すぐ
公式サイト:http://www.senso-ji.jp/