石部の棚田は松崎町石部地区にある棚田です。棚田とは、傾斜地に作られた階段状の水田のこと。平地が少ない日本では、耕作地を増やすために全国で棚田が作られていました。石部の棚田は東日本では珍しい石積みの棚田で、約370枚、広さにして4.2ヘクタールあります。
今回は、石部の棚田の魅力や見どころをご紹介しましょう。
人々の努力の結晶
棚田の歴史
棚田は、前述したように傾斜地に階段状に作られた水田です。伊豆半島は、平地が少なくかつては盛んに棚田が作られていました。石部の棚田も、この地区に住む人々が長い時間をかけて少しずつ山の斜面を開墾し、石を積んで棚田を作ってきたと伝えられています。時には山津波などで棚田が全滅することもありましたが、その度に人々はまた一から棚田を作り直してきました。
棚田の衰退と
保全運動
石部の棚田は、昭和30年代まで現在よりもずっと枚数が多かったと伝えられています。しかし、棚田は面積が狭く耕作機械が使えないため、農作業の効率が悪く、農業人口の減少と共に使用される棚田も少なくなっていきました。その結果、平成11年には石田の棚田の90%は休耕地になってしまったのです。
こうした危機的状況にあった石田の棚田ですが、静岡県棚田等十選に選ばれたことがきっかけになって保全活動が始まり、棚田は少しずつ復活してきました。
石部の棚田
一押しの魅力
石部の棚田は農地であると同時に景勝地でもあります。ここでは、石部の棚田の魅力や見どころをご紹介しましょう。
展望台から絶景を望む
石部の棚田は農地ですが、絶景スポットでもあり訪れる人が後を絶ちません。棚田の上部にある展望台から景色を望むのがおすすめです。そこから、棚田と駿河湾・晴れた日には富士山や南アルプスが一望できます。
いつ訪れても美しい景色が楽しめますが、おすすめはやはり夕刻です。また、春は水田に水が入り稲の苗もまだ小さいので、棚田の水面に夕日が反射して輝いて見えます。
棚田の保全に関わる
石部の棚田では、棚田のオーナーも募集中です。オーナーになると田植えや稲刈りの体験ができる他、棚田で収穫したお米を送ってもらえます。募集時期や募集方法は公式サイトに記載されているので要チェックです。棚田に観光に訪れて景色の美しさに感激してオーナーになったという方も増えています。
石部の棚田
アクセス情報
住所:静岡県賀茂郡 松崎町石部
電話番号:0558-42-0745(松崎町観光協会)
駐車場:あり
交通案内:伊豆急行下田駅より松崎行バス乗車、松崎下車徒歩すぐ
公式サイト:http://ishibu-tanada.com