なまこ壁とは、黒い平瓦を外壁に張り付け目地に漆喰(しっくい)をかまぼこ型に盛り上げて作る壁のこと。なまこ壁通りは、なまこ壁を外壁に持つ建物が立ち並んでいる通りです。道には石畳が敷かれ、明治時代ににタイムスリップしたような趣きある風景が見られます。
今回は、なまこ壁通りの魅力や見どころをご紹介しましょう。
趣きがある
街並みや橋
なまこ壁は、防火や防湿に優れた壁として主に豊かな商家や土蔵の外壁に使われていました。松崎に残るなまこ壁の建物は、幕末から明治時代に建てられたものがほとんどです。そのため、なまこ壁通りを歩けば文明開化の時代の趣きが感じられます。
通りにある那賀川にかかるときわ大橋の欄干も、なまこ壁の技法で製作されているので必見です。
近藤邸の
なまこ壁
近藤邸は、通りで一番見事ななまこ壁を持つ邸宅です。建てられた当時は薬問屋だったそうで、とても裕福な商家でした。なまこ壁を作るには費用がかかります。そのため、多くの建物が腰壁までの施工です。しかし、近藤邸は軒先のすぐ下までなまこ壁になっています。
近藤邸が建てられた江戸時代後期に、ここまで見事ななまこ壁を作った家はごくわずか。見学できるのは外壁だけですが、なまこ壁通りを訪れたら必見の建物です。
なまこ壁通り
アクセス情報
住所:静岡県賀茂郡松崎町松崎
駐車場:近隣のコインパーキングを利用
交通案内:伊豆急下田駅より堂ヶ島行きバス乗車、松崎下車徒歩15分
なまこ壁通り