観音埼灯台
?評価について

横須賀 観音埼灯台
パノラマビューが楽しめる
日本最古の洋式灯台

観音埼灯台は、三浦半島の東端に立つ日本初の洋式灯台です。今も機能する洋式灯台としては最も古いものだといわれています。灯台の表札には「観音埼」と「サキ」の字が土へんで表記されていますが、その理由を知っていますか? これは、本来、山へんの崎は山の突出部のことを指し、海洋に突出した陸地のことは「埼」というのが正しいからです。松竹映画「喜びも悲しみも幾歳月(1957年)」のロケ地としても知られ、多くの人が訪れる人気観光地となっています。

この記事では、「日本の灯台50選」にも数えられる観音埼灯台の魅力に迫ってみましょう。

観音埼灯台の
歴史を見てみよう

観音埼灯台の歴史は古く、その始まりは江戸時代までさかのぼります。現在の姿にになるまでどのような歴史をたどってきたのか? 詳しく解説していきます。

建設までの流れ

観音埼灯台

観音埼灯台

観音埼灯台の歴史は、1866年5月、江戸幕府がアメリカ・フランス・イギリス・オランダの4か国と江戸条約を結んだことに始まります。この条約で日本は船が安全に航海できるよう灯台を作る約束をしました。後に、幕府から明治政府に管理が移りが移ったものの灯台建設は継続し、1868年11月1日に建設が始まります。

観音埼灯台を設計したのは当時来日中だったフランス人技師、フランソワ・レオンス・ヴェルニー。彼によって灯台の専門家であるルイ・フェリックス・フロランが招かれ建設が行われました。観音埼灯台が点灯したのは、1869年2月1日のことです。

地震による損傷~再建

1922年4月26日の浦賀水道地震で、観音埼灯台は致命的な損傷を受けました。しかしながら、この灯台は東京湾の入り口に立つ大切な灯火。すぐに計画が練られ、1923年3月15日、コンクリート造の2代目が再建されました。

二度目の再建~その後

再建されたのも束の間、1923年9月1日の関東大震災で観音埼灯台は再び倒壊。2年後の1925年6月1日に白色コンクリート造の3代目が再建されました。現在の観音埼灯台はこのときに造られたものです。

それから時は流れ、1949年に海上保安庁が「灯台記念日」を制定し、観音埼灯台が起工された11月1日を記念日と定めます。1998年11月1日(第50回灯台記念日)のイベントでは、海上保安庁が一般投票を呼びかけた「あなたが選ぶ日本の灯台50選」に観音埼灯台が選ばれました。

観音埼灯台の
注目ポイントを解説

ここでは観音埼灯台の見どころを解説していきます。ぜひ見ていただきたいポイントはもちろん、気をつけるべき事柄も押さえていきますので必見です。

観音埼灯台のシルエット

観音埼灯台

観音埼灯台

観音埼灯台は八角形の白色コンクリート造で、洋式灯台のイメージに違わず、すっと伸びた白亜の塔です。平均水面から灯火まで56mで、地上からなら灯台の頂部まで19m。ちなみに、初代の観音埼灯台は現在のスリムな形ではなく、例えるなら、小ぶりなケーキに短いろうそくが一本だけ立っているような、建物から灯火が顔を出している形でした。当時の名残が海岸沿いに残骸として残されていますので、レンガ造りだった初代とコンクリート造りだった2代目の面影を探してみてください。

観音埼灯台のレンズ

観音埼灯台のレンズ(観音崎灯台)

観音埼灯台のレンズ

観音埼灯台のレンズは第4等フレネル式と呼ばれるものです。このレンズは、灯台の光源となる電球がつくとクリスタル製のレンズに反射し、その明かりが大海に向かった船員たちの目に届くという仕組みとなっています。この光は、35km先からでも見ることができるほどの強さです。

灯台には灯台資料展示室が併設されており、灯台レンズの貴重な資料が展示されています。訪れた際には押さえておきたいポイントです。ただし、室内の写真撮影は禁止なので注意してください。

観音埼灯台からの眺望

観音埼灯台からの眺望(観音崎灯台)

観音埼灯台からの眺望

観音埼灯台は一般に開放されており、灯台からの景色を楽しむことができます。浦賀水道の向こうには房総半島を望むことができ、時間帯によっては、東京湾に出入りするさまざまな船舶が見えることも! 普段、海に来る機会がない人は興奮すること間違いなしです。ちなみに、夏よりも冬のほうがきれいな鮮明に遠くまで眺めることができます。

観音埼灯台
まとめ

いかがでしたか? なかなか灯台に行く機会は少ないかもしれませんが、観音埼灯台は、ぜひおすすめしたい観光スポット。もし時間に余裕があるようなら、観音埼灯台の窓口で「この辺りの地図をください」と声をかけてみてください。観音崎の公園事務所から配布されている周辺マップをくれるので、それを参考に観音崎公園を散策してみるのもおすすめです。

ただし、観音埼灯台は現役の灯台のため、故障すれば一般公開よりも工事が優先されます。確実に観音埼灯台を観光したい方は、事前に電話で確認してから向かいましょう。

観音埼灯台
アクセス情報

住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1187
アクセス:京急「浦賀駅」よりバス「観音崎行」で約15分/横浜横須賀道路馬堀海岸ICより車で約5分(3km)
電話番号:社団法人「燈光会(とうこうかい)観音崎支所 046-841-0311・海上保安庁 046-861-8374
営業時間:9時~16時30分(5月~9月)・9時~16時(10月~4月)
料金:大人200円・保護者同伴の小学生無料
駐車場:観音崎公園県営駐車場
営業時間:8~17時/7〜8月のみ8~18時
料金:平日無料(有料期間を除く)
大型車 860円(1380円)・普通車 540円(860円)・二輪車 120円(120円)
※1日料金・()内の料金は7〜8月限定
※駐車場は5か所(全312台)
公式ホームページhttp://www.tokokai.org/archive/data/kannon.html

観音埼灯台

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