清閑亭(旧黒田長成邸)は、旧小田原城三の丸外郭土塁の南向き傾斜地に建つ黒田長成(ながしげ)侯爵の別邸です。黒田侯爵は明治時代に活躍した政治家であると同時に、優れた文化人でもありました。彼は、小田原の他にも福岡市・小田原市・沼津市にそれぞれ別邸を残していますが、現在残っているのは清閑亭だけです。
今回は、そんな清閑亭の魅力や見どころをご紹介します。
趣向を凝らした
数寄屋造りの建物
清閑亭(旧黒田長成邸)は、文化人としても名高かった政治家、黒田長成(ながしげ)侯の別邸として建立されました。茶室建築の意匠を取り入れた数寄屋風造りの建物で、平屋と二階が連なった造りをしています。節がなく角をとった数寄屋造り独特の柱や杉の皮で網代編みに編まれた天井など、家の随所に施された趣向は必見です。
清閑亭スタッフによる無料の邸内ガイドツアー行なわれています。邸内のことをより詳しく知りたいという方は、参加してみるとよいですね。
家の奥まで
自然光が届く
清閑亭は邸内には随所に自然光を取り入れる工夫もされています。日本の伝統的な家屋は軒が深く、家の奥へ行くほど暗くなっていく造りが一般的です。清閑亭は水屋の炉の上にすりガラスの天井を設けたり、2階へ上がる階段の途中に明かり取りの窓が設けられたりしています。そのため、家の奥まで自然光が届きやすいのです。その反面、シャレたデザインの照明は暗め。淡い光が幻想的で、いつまでも見ていたい気分になります。
清閑亭(旧黒田長成邸)
アクセス情報
住所:神奈川県小田原市南町1-5-73
電話番号:0465-22-2834
営業時間:11~16時
定休日:火曜日・年末年始
駐車場:なし
交通案内:小田原駅より徒歩15分
公式サイト:http://www.city.odawara.kanagawa.jp/public-i/facilities/seikanntei/top-2012.html