朝夷奈切通は、金沢街道のすぐ脇にある鎌倉七切通の一つです。鎌倉と横浜市金沢区六浦を結び、かつては塩を運んだことから塩の道という別名もあります。鎌倉七切通で最も長く、いにしえの風情が残る未舗装の道です。途中には、梶原太刀洗水や聖観音のやぐらなどの見どころがたくさんあります。
この記事では、朝夷奈切通の見どころや魅力をご紹介しましょう。
風情ある
古道を歩く
朝夷奈切通は、化粧坂切通や大仏切通と同じように古道の面影を強く残す未舗装の道です。鎌倉七切通の中で最も長く、途中には熊野神社や石仏などもあります。
樹木が生い茂っているせいか夏でも涼しく、ハイキング気分で歩くのにはおすすめの道です。山道ですから、足元はしっかりと整える必要があります。前日が雨だった場合は道がぬかるみますので要注意。
鎌倉駅から切通へ行く場合はバスの本数が少なく、あらかじめ時刻を調べて行くといいでしょう。
古道付近の
史跡を見る
朝夷奈切通も国指定遺跡ですが、道の付近にも史跡が点在しています。特に目を引くのが、梶原太刀洗水と聖観音のやぐらです。
梶原太刀洗水は、鎌倉五名水の一つで梶原景時が上総介広常を暗殺した後、太刀をこの水場で洗ったと伝えられています。現在は飲用できません。湧き水の上には苔むした小さな供養塔が立っています。
聖観音のやぐらは、中世の墓所だった場所です。山の斜面の中腹に穴が開けられ、骨や供養塔が納められました。現在はそこに聖観音像が祀られています。風雨にさらされて目鼻立ちが分かりにくくなっていますが、素朴な美しさが感じられる石仏です。
朝夷奈切通
アクセス情報
住所:神奈川県横浜市金沢区朝比奈町峠坂1番地
駐車場:なし
交通案内:JR横須賀線鎌倉駅から鎌倉霊園正門前太刀洗行き乗車、十二所神社下車、徒歩10分
朝夷奈切通