京都の西陣に位置する京都市考古資料館は、京都市内で発掘された考古資料を中心に展示を行っている博物館です。明治時代になるまでは日本の中心地だったこともあって、京都では発掘調査が行われるたびに考古的価値がある資料が出土しています。京都市考古資料館は、こうした考古的な価値が高い文化財の発掘・研究・保護を目的に1979年(昭和54年)に設立されました。博物館の建物自体も大正時代に造られた旧西陣織会館を再利用しており、歴史的価値が高いものです。
この記事では、京都市考古資料館の魅力や見どころをご紹介します。
京都の古代史が
よく分かる常設展
京都市考古資料館では、旧石器時代の土器から江戸時代の生活用具までを写真やパネルを交えて時代別に分かりやすく展示しています。一通り見て回れば、京都の歴史に対する理解が深まること間違いなしです。
展示品には、外国から日本に持ちこまれた陶磁器なども多く、京都が昔から外国と盛んに交流していた国際都市であったことも分かります。
展示の方法にも工夫が凝らされており、実際に触れることのできる展示品も豊富です。大人が楽しめるのはもちろんのこと、子どもが歴史に親しむきっかけにもなります。
最新の考古学が
分かる特別展示
京都では、現在もいろいろな場所で発掘調査が行われています。こうした最新の発掘調査で分かった結果を定期的に特別展示しているのも考古資料館の特徴です。どのような展示が行われるかは公式サイトでチェックできます。
定期的に開催される企画陳列も見どころの一つです。ときには、明治時代に気車内で販売されていた汽車土瓶(きしゃどびん)といった近世の生活用品が展示されることもあります。
講演会や
フィールドワーク
京都市考古資料館では、定期的に講演会やフィールドワークを行っています。フィールドワークは史跡めぐりが中心で、市街全体が史跡といっても過言ではない京都ならではのイベントです。講演会は企画展や特別展のテーマに沿って行われ、参加することで展示品に対する知識をさらに深められます。
夏休みなど学校がお休みになる時期は、子ども向けのワークショップが中心です。歴史に親しめることはもちろん、自由研究のテーマ探しにも役立ちます。
京都市考古資料館
アクセス情報
住所:京都府京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町265-1
電話番号:075-432-3245
開館時間:9~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日(祝日除く) 年末年始
入館料:無料
駐車場:近隣のコインパーキングを利用
交通案内:JR京都駅より、市バス9系統乗車、堀川今出川下車、徒歩2分
公式サイト:http://www.kyoto-arc.or.jp/museum/