愛宕念仏寺
?評価について

京都 愛宕念仏寺
千二百体の羅漢像で知られる
嵯峨野めぐりの始発点

愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)は京都嵯峨野に位置する天台宗の仏教寺院です。境内に千二百体もの羅漢像を安置していることで知られています。嵯峨野めぐりの出発点としても人気で、境内は野趣あふれ四季折々に異なる美しさが楽しめます。

この記事では、愛宕念仏寺の魅力や見どころ・アクセス方法をご紹介しましょう。

01. 何ども再興した
愛宕念仏寺の歴史

境内(愛宕念仏寺)

愛宕念仏寺の境内

愛宕念仏寺は、奈良時代末期にあたる8世紀初頭に称徳天皇(しょうとくてんのう)の命によって建立されたと伝えられています。最初に建立された寺院はすぐに荒廃し、平安初期には鴨川の増水によって建物があらかた流されてしまいました。

醍醐天皇は、この廃寺寸前の寺院を伝燈大法師(でんとうだいほうし)に復興するように命じます。法師が常に念仏を唱えて回っていたことから、復興された寺院は愛宕念仏寺と名付けられました。この時、寺院には七堂伽藍が建立されて勅願寺(天皇の命令で建立された寺院)の体裁が整いますが、またすぐに荒廃してしまいます。

その後、寺院は荒廃を繰り返し、ようやく寺院として活動できる程度に復興したのは1955年(昭和30年)のことです。復興を指揮した西村公朝氏は、僧侶兼仏師として全国を飛び回りながら寺院の整備に尽力しました。1981年には参拝者が自ら羅漢(らかん)を彫って奉納する昭和の羅漢彫りが始まり、現在は千二百体以上の羅漢が境内に安置されています。

02. 野趣あふれる
愛宕念仏寺の魅力

愛宕念仏寺は、素朴な山寺といった風情があり境内はほっとくつろげる空間です。この項では、そんな寺院の魅力をご紹介しましょう。

手作りの温かみが感じられる羅漢像

羅漢像(愛宕念仏寺)

表情に温かさを感じる羅漢像

愛宕念仏寺の境内には、参拝者が自ら作成して奉納した羅漢像が安置されています。一体一体表情が違う像がずらりと並ぶ様子は圧巻です。像の奉納が始まったのは1980年代であり、現在は像の多くが苔むして独特の風情が感じられます。境内には羅漢像の他に、寺院を復興した西村公朝氏の仏画や仏像も自由に拝観可能です。

四季折々の美しさが堪能できる境内

紅葉(愛宕念仏寺)

紅葉が美しい愛宕念仏寺

愛宕念仏寺の境内は裏山がすぐ側に迫っており、庭と半ば一体化しています。春は桜やサツキ、夏はアジサイが野草の花と共に境内に咲き乱れ、その美しさは一見の価値ありです。

は紅葉が見事で、羅漢像や建物との組み合わせが楽しめます。冬の嵯峨野は市街地よりも雪が降る日が多く、雪が積もった羅漢像は独特の美しさです。

03. 愛宕念仏寺の
見どころ

愛宕念仏寺は、1955年(昭和30年)に復興され現在の姿となりました。この項では、寺院の見どころをご紹介しましょう

朱塗りの仁王門

仁王門(愛宕念仏寺)

仁王門

仁王門は、寺院が荒廃したときも失われることがなかった建物です。江戸時代中期に建設され、いまでは京都府指定の文化財となっています。中に安置されている仁王像は鎌倉時代のものです。小規模な門ですが、柱などは朱色に塗られており人目を引きます。

仏像や仏画を安置する羅漢洞

羅漢洞(らかんどう)には、蓮華蔵世界(れんげぞうせかい)を描いた天井画や先代住職の西村公朝氏が作成した仏像・仏画が安置されています。どの仏像も温かくて親しみが持てる造りです。

石造りの釈迦誕生仏

釈迦誕生仏(愛宕念仏寺)

釈迦誕生仏とも呼ばれる羅漢像

釈迦誕生仏(しゃかたんじょうぶつ)とは、仏教の教えを広めた釈迦の弟子たちのことで阿羅漢(あらかん)・もしくは羅漢と呼ばれています。境内にはたくさんの羅漢像があり、参拝者が自ら彫ったユニークな形の羅漢像も豊富です。

三宝の鐘

三宝の鐘(愛宕念仏寺)

三宝の鐘

三宝の鐘は、仏教の信者が大切にしなければならない仏・法・僧の三宝を表わすものです。鐘楼には、仏・法・僧の文字を一文字ずつ刻んだ3つの鐘が吊り下がっています。一般的な梵鐘よりもかなり小さく、甲高く澄んだ音を響かせる鐘です。

千二百羅漢

千二百羅漢(愛宕念仏寺)

千二百羅漢

千二百羅漢は、境内のいたるところに安置されている石造りの像です。釈迦が亡くなる際、周りに五百人の羅漢(弟子)が集まったという言い伝えがあり、日本の寺院には仏を守護する存在として五百羅漢を祀っているところがたくさんあります。しかし、愛宕念仏寺に安置されている羅漢像は千二百体です。釈迦が入滅した100年後に七百人の羅漢が集まって仏教の勉強会を開いたという故事があり、五百羅漢にこの七百羅漢を加えて千二百羅漢としています。

重要文化財指定の本堂

本堂(愛宕念仏寺)

本堂

愛宕念仏寺の本堂は、寺院が荒廃した際にも失われることなく残った建物です。二重折上げ小組格天井という鎌倉様式の天井が特徴で、重要文化財に指定されています。本尊の千手観音像は厄除け観音として名高い仏像です。

ふれ愛観音堂

ふれ愛観音堂には、手で触れることができる観音菩薩像が安置されています。観音像は目が不自由な方が仏様とご縁を結べるようにと作られました。自由に触れることができる観音像は全国的にも珍しいものです。

地蔵堂

地蔵堂に祀られている地蔵尊は、あたご本地仏火除地蔵尊として、古くから京都を火災から守ってきた仏様です。延命のご利益もあるといわれ、毎月24日には法要が営まれています。この地蔵尊のお札である火之要慎は、火災除けのお札として京都でも有名なものです。

中国風の多宝塔

多宝塔(愛宕念仏寺)

多宝塔

愛宕念仏寺の多宝塔は壁がない東屋のような造りで、中国風の屋根が特徴的です。中には石造りのお釈迦様が祀られ、その真横には伝教大師像が祀られています。

十三参りの仏様 虚空蔵菩薩

虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)は知恵を司る神様で、十三参りの仏様としても有名です。学業成就のご利益もあるということで、受験シーズンになると多くの参拝者が訪れます。

04. 愛宕念仏寺
アクセス情報

住所:京都府京都市右京区嵯峨鳥居本深谷町2-5
電話番号:075-865-1231
拝観時間:8~17時
拝観料:300円(小中学生無料)
駐車場:あり
交通案内:阪急嵐山駅から清滝行バス乗車、愛宕寺前下車すぐ
公式サイトhttp://www.otagiji.com

愛宕念仏寺

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