葛原岡神社は、鎌倉源氏山公園内にある明治20年に創建された比較的新しい神社です。祀られている日野俊基は後醍醐天皇の忠心として鎌倉幕府の討幕運動に参加しましたが、志半ばで捕らえられて処刑されてしまいます。1887年(明治20年)、彼の功績に深く感心した明治天皇の勅旨(ちょくし・直接の命令)によって神社が建立されました。現在では鎌倉由比ヶ浜の総鎮守であり、開運や学業成就のご利益がある神社として人々の信仰を集めています。
この記事では、葛原岡神社の魅力・見所やアクセス情報をご紹介します。
葛原岡神社の
ご利益
葛原岡神社は開運や学業成就の他に、最近では縁結びのご利益もあると評判です。ここでは、神社の主なご利益をご紹介しましょう。
- 開運出世
- 学業成就
- 恋愛成就
- 縁結び
- 厄除け
忠心を祀る
神社の歴史
葛原岡神社は日野俊基という実在した人物をお祀りしている神社です。彼は鎌倉時代末期に生まれ、学問に大変優れた人物として後醍醐天皇の側近にまで出世しました。
この頃天皇は鎌倉幕府討幕の計画を練っており、日野俊基もそれに加わります。討幕計画は事前に漏れてしまい、彼は捕らえられて京都から鎌倉へと送られてしまいました。この時は天皇のとりなしによって罪に問われることなく許されますが、後年、二度めの討幕計画がばれて彼は葛原岡で処刑されてしまいます。
日野俊基の忠心ぶりを知った明治天皇は、彼の働きを「明治維新の先駆け」として深く感心しました。1887年(明治20年)、天皇の命によって日野俊基の終焉の地に彼を祀る神社が建立されます。学業成就や開運出世、さらに近年には縁結びのご利益のある神社として今日まで参拝客が絶えることはありません。
参拝者が絶えない
神社の見どころ
葛原岡神社は近年恋愛のパワースポットとして女性たちの間で人気が高まっています。ここでは、そんな神社の魅力や見どころをご紹介しましょう。
こじんまりとした本殿
神社の本殿はこじんまりとした建物です。華やかさはありませんが、周囲の木々に守られるように鎮座している様子は神さびています。主神である日野俊基が祀られているので、訪れたらまずここにお参りするといいですね。
神社を守ってきた昇運の神龍
本殿の脇には、旧本殿に飾られていた昇運の神龍があります。雲をかきわけて上昇していく神龍は、開運のご利益があると評判です。120年間本殿を守ってきた石の彫刻で、神社の中では歴史があります。立身出世を望む方はお参りするのがおすすめです。
かわらけを投げつける魔去る石
ちょっと変わった名前ですが、魔去るが勝るに通じるとして幸運を勝ち取れるご利益がある石です。魔が去るようにかわらけ(素焼きの器)を投げつけることができます。不安や悩みを抱えている方は、かわらけに思いを込めて石に投げつけてみるといいですね。
一番人気 縁結び石
神社の境内には大黒天をお祀りする祠があり、その前には縁結びの石が置かれています。丸い石が女石、細長い石が男石です。大黒天は出雲大社の主神である大国主命(おおくにぬしのみこと)と同一視されているため、縁結びのご利益があります。
近年、恋愛のパワースポットとして女性の参拝客に人気の場所です。祀られている大黒天像は、まきを背負って読書をする像で知られている二宮尊徳の邸宅の楠(くすのき)で作ったと伝えられています。
忠心の最後を伝えるご終焉の地碑
本殿脇に建っているご終焉(しゅうえん)の地碑は、主神 日野俊基が最後を迎えた場所を示し、彼の死を悼むために建てられました。小さな石碑ですが、供養の花が絶えることはありません。本殿や日野俊基の墓と共に詣で、彼の生涯に思いを馳せるのもいいですね。
葛原岡神社
アクセス情報
住所:神奈川県鎌倉市梶原5-9-1
電話番号:0467-45-9002
駐車場:源氏山公園の物を利用
交通案内:JR横須賀線北鎌倉駅下車、徒歩30分
公式サイト:http://www.kuzuharaoka.jp/index.html