三島市にある山中城跡公園は、山中城跡に造られた公園です。山中城は、戦国時代に後北条氏によって小田原城を守るために築城されました。山城にしては珍しく石垣がないことや独特な形のお堀が特徴です。山中城は、豊臣秀吉の小田原攻めによって僅か半日で落城し、その後、北条氏の滅亡と共に廃城となりました。そのため、掘や土塁が壊されたり埋め立てられたりすることなく今日まで残っています。城跡は国定史跡になっており、2006年(平成18年)には城跡でありながら日本百名城にも選ばれました。現在は四季折々の花が楽しめる公園としても有名です。
この記事では、山中城跡公園の魅力や見どころ・楽しみ方などをご紹介します。
独特な構造をした
城の遺構
山中城は、畝堀(うねぼり)と障子堀(しょうじぼり)という2つの特徴的な遺構が有名です。
畝堀とは空堀に手を加えたもので、堀の内部に土を盛り上げて畝を作り、いくつかに区切っています。そのため、敵が城へ攻め込むには、細い畝の上を通るしかありません。大軍が一度に攻め込めなくなるだけでなく、侵攻ルートまで限られてしまいます。
障子掘は畝堀をさらに複雑な形にしたもので、畝が障子のサンのように見えることからこの名がつきました。障子堀が山城に造られるのは非常に珍しく、山中城を象徴する遺構となっています。城があった頃は、堀の中に水をためて用水池としても使っていました。
山中城の堀や土塁などの遺構は風化を防ぐために芝が張りめぐらされ、これによって畝堀や障子堀の構造が一目で分かるようになっています。
四季折々の
花を楽しむ
山中城跡公園は、1年を通じてさまざまな花が咲き誇ります。春の桜やツツジに始まり、初夏にはアジサイ、秋にはヒガンバナや紅葉などが見事です。これ以外にもいろいろな花が咲いており、花を愛でながら公園散策を楽しめます。中でも、障子掘の周りに植えられているツツジは芝とのコントラストが見事で、山中城公園を紹介する多くのサイトに障子掘とツツジが写る写真が使われているほどです。
公園内から
富士山を望む
山中城跡公園はきれいな景色が楽しめる場所としても人気で、天気がよければ富士山が望めます。特に障子堀越しに望む富士山は見事で、他では見ることのできない美しさです。特に冬は空気が澄んでいて富士山がきれいに見ます。冬枯れた芝と頂に雪を置く富士山の組み合わせは必見です。
山中城跡公園
アクセス情報
住所:静岡県三島市山中新田
電話番号:055-971-5000
公園案内所・売店の営業時間:10~16時
公園案内所・売店の定休日:月曜日
駐車場:あり
交通案内:JR三島駅から元箱根行きバス乗車、山中城跡公園下車、徒歩1分
公式サイト:http://www.city.mishima.shizuoka.jp/kanko_content021054.html