古稀庵は、明治の大政治家山形有朋が1907年、70歳の時に構えた小田原にある別荘です。見学できるのは庭園だけですが、同じく山形有朋の所有していた目白椿山荘・京都無隣庵と共に、近代日本庭園の傑作と言われています。小田原古稀庵は現在、あいおい保険小田原研修所となっていて毎週日曜日だけ公開中です。
今回は、小田原古稀庵の魅力や見どころをご紹介しましょう。
自然主義的庭園の
集大成
古稀庵は現在、毎週日曜日に庭園だけが一般に公開されています。山形有朋は水を利用した自然主義的庭園を好みました。古稀庵の庭園はその集大成と言われています。広大な庭園を形成しているのは約6,000本の樹木と18,000株の下草。荻窪用水から引いてきた水を利用した水流です。
山形有朋はこの庭を作るために、風祭水源池と1,300mの水道まで設置しました。庭の中には遊歩道が整備されているので、それに沿って散策すると庭園の美しさが堪能できます。写真撮影は自由ですが、たとえ地面に落ちた枝葉でも持ち帰ることはできませんので注意してください。
今も残る
有朋の庭への想い
古稀庵内には、山形有朋の歌碑がいたるところに設置されています。これは、古稀庵が戦後に「ホテル古稀庵」として営業していたころに設置されたもの。全て古稀庵の庭について詠んだものです。和歌の中には庭づくりに協力してくれた近隣の住民への感謝の気持ちを詠んだものもあり、有朋の人柄も伝わってきます。歌碑の近くには説明文も設置されているので、併せて読んでみてください。
古稀庵
アクセス情報
住所:神奈川県小田原市板橋827
電話番号:0465-23-5615「あいおいニッセイ同和損保研修所」
公開日:毎週日曜日 10~16時まで
入園料:100円
駐車場:なし
交通案内:箱根登山鉄道 板橋駅下車徒歩7分
公式サイト:http://www.city.odawara.kanagawa.jp/kanko/spot/kokian.html