厭離庵
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京都 厭離庵
藤原定家の山荘跡に建つ
散り紅葉の名所

京都嵯峨野にある厭離庵(えんりあん)は、毎年紅葉のシーズンにだけ一般公開される尼寺です。小さい寺院ですが、近年、散り紅葉の名所として広く知られるようになりました。境内には書院や茶席時雨亭などがあり、外界とは隔絶された別世界のようなスポットです。

この記事では、厭離庵の見どころや魅力をご紹介します。

小倉山山荘跡地
厭離庵の歴史

初秋の厭離庵(厭離庵)

初秋の厭離庵

厭離庵は、平安時代に歌人の藤原定家(ふじわらていか)が百人一首を選んだことで知られる小倉山荘の跡地に建つ寺院です。一時期はひどく荒廃しましたが、江戸時代に冷泉家によって再興されました。このとき、霊元法皇(れいげんほうおう)から厭離庵の名前を賜ります。

明治になると厭離庵は再び衰退してしまいますが、白木屋百貨店を創業した大村彦太郎氏が仏堂と庫裏を建立しました。その後、山岡鉄舟の娘である素心尼が住職となったことで尼寺となり、現在に至っています。

秋のみ公開される
散り紅葉の名所

散り紅葉(厭離庵)

真っ赤に染まる散り紅葉

厭離庵は、毎年紅葉が見ごろの時期にだけ公開されます。散り紅葉とは地面に散った紅葉のことで、厭離庵のものはさながら地面に錦の布を敷き詰めたようです。

以前は隠れた名所でしたが、近年は観光向けサイトなどでその見事さが知られるようになりました。そのため、現在は紅葉を撮影しようと土日祝日になると多くの観光客が訪れます。

撮影スポットとしても人気が高く、開門と同時にカメラを抱えた人々が境内に駆け込むことも珍しくありません。ゆっくりと紅葉を楽しみたい方は、平日に訪れるのがおすすめです。

雅な世界を
楽しめる厭離庵

厭離庵の境内は決して広くありませんが、一歩足を踏み入れると風雅な書院や茶席が目の前に姿を現し、まるで別世界に迷い込んだようです。

寺院を囲む竹林が音を遮り、境外の騒音はほとんど聞こえません。風の音や鳥のさえずりだけをお供に紅葉を堪能できる最高の場所です。

きれいな境内には、茶席時雨亭・定家塚などがあり、雅な世界を楽しめます。山門へと続く竹林の中を通る参道も風情があり、時間をかけて歩みたくなる道です。

厭離庵
アクセス情報

住所:京都府京都市右京区嵯峨二尊院門前善光寺山町2
電話番号:075-861-2508
拝観時期:11月1日~12月7日
拝観時間:9~16時
拝観料:500円
駐車場:なし
交通案内:京福嵐山駅から嵯峨釈迦堂行バス乗車、嵯峨釈迦堂前下車徒歩数分

厭離庵

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