長建寺(京都伏見)
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京都 長建寺
弁財天を本尊として祀っている
枝垂桜が美しい寺院

京都市伏見区にある長建寺は、真言宗醍醐派の寺院です。江戸時代初期に行われた濠川の開拓事業開始の際、地元住民の願いを受けて伏見奉行が建立しました。京都市内で唯一弁財天を本尊としている寺院で、地元の方には中の島の弁天さんと呼ばれ親しまれています。

この記事では、長建寺の魅力や見どころをご紹介しましょう。

01. 弁財天を祀る
長建寺の歴史

参道(長建寺)

参道

長建寺は、1699年に伏見奉行の建部内匠頭政宇(たけべたくみのかみまさいえ)によって建立されました。奉行は深草大亀にあった即成就院(そくせいじょういん)の塔頭寺院である多門院を分離して移し、自身の姓を1文字とって長建寺と名付けたと伝わっています。

江戸時代初期、この伏見奉行により中書島の再開発が行われ、同時に濠川が開拓されました。そのため、中書島一帯は京都と大阪を結ぶ川上運送の中心地として栄えるようになります。町には旅人や水夫目当ての宿屋や商店、遊郭(ゆうかく)などが立ち並び、寺院はそこで働く人々の信仰を集めるようになりました。特に、舟で働く人々や遊郭で働く女性たちからは篤く信仰されたと伝えられています。

明治時代になると廃仏毀釈の影響で寺院は一時衰退しますが、人々の尽力によって再興されました。現在は、伏見五利益の弁財天として人々の信仰を集め、桜の隠れた名所としても知られています。

02. 独自のものが多い
長建寺の見どころ

長建寺はこぢんまりとした寺院ですが、ここにしかないという珍しい物がたくさんあります。ここでは、そんな寺院の見どころをご紹介しましょう。

中国風の龍宮門

山門(長建寺)

山門(龍宮門)

長建寺の山門は、龍宮門と呼ばれる中国風の造りです。この門は楼台に比べて上に載った楼閣が極端に小さく、葺かれた瓦も上に行くほど小さくなっているという特徴があります。軒を支える垂木(たるき)も放射状に付けられた唐様(からよう)で、このような門を持つ寺院は京都でここだけです。

なまめかしい朱色の土塀

土塀(長建寺)

寺院としては珍しい朱色の土塀

龍宮門の外側にある土塀は、寺院としては珍しく朱色に塗られています。門の楼台は黒く塗られていて、コントラストが美しくなまめかしさが感じられる土塀です。

江戸時代に奉納された弁天型灯籠

境内にある弁天型灯籠は、1699年に寺院が建立された際、創建者の建部内匠頭政宇(たけべたくみのかみまさいえ)によって奉納されました。御香宮神社と藤森(ふじのもり)神社にも同じものを奉納したと伝えられています。

キリシタン信仰の遺物 マリア灯籠

マリア灯籠はキリシタン信仰の遺物で、根元にマリア様らしき像が彫られている灯籠です。この灯篭ほどマリア様の姿がはっきりと分かるものは珍しいといわれています。この灯籠は、柳町にあった茶屋、紅屋の隠れ座敷の庭から移築したものです。

戦争中に梵鐘が失われた鐘楼

長建寺の鐘楼は、江戸時代まで時を告げるだけでなく船の発着を知らせる役割を担っていました。梵鐘は太平洋戦争中に軍へ供出され、現在も再建されていません。現在吊るされている梵鐘は模造品です。

弁財天を祀る本堂

長建寺の本堂は古色蒼然(こしょくそうぜん)とした建物で、内部には秘仏扱いの本尊、八臂弁財天坐像・と脇仏の裸形弁財天・宇賀神像の3体が祀られています。宇賀神像は蛇の頭に老人の顔がついた姿をした神様で、金運向上のご利益があることで有名です。

八臂弁財天坐像は毎年元旦から15日間だけ公開され、その間は多くの参拝客が訪れます。弁財天は諸芸上達のご利益があるため、江戸時代は遊郭の女性たちが熱心に参拝しました。

名物 宝貝守り

長建寺では、古銭形のお守りと貝形をした宝貝守りをそれぞれ授与することができます。古銭型のお守りには金運向上のご利益があり、貝形のお守りには開運のご利益があると有名です。

醍醐寺から移植された桜

境内にある糸桜とよばれる枝垂れ桜は、醍醐寺から移植されたものです。三月下旬には花を咲かせ、京都で一番早く咲く枝垂桜として知られています。桜の名所としては穴場的スポットで、見頃の時期になっても落ち着いて鑑賞できるのも魅力です。

03. 長建寺
アクセス情報

住所:京都府京都市伏見区東柳町511
電話番号:075-611-1039
拝観時間:9~16時
拝観料:志納
駐車場:あり
交通案内:京阪電車中書島駅より徒歩3分

長建寺

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