実光院
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京都 実光院
秋から春まで咲く桜が有名な
勝林院の子院

実光院は、魚山大原寺勝林院(ぎょざんたいげんじしょうりんいん)を本寺とする天台宗の寺院です。室町時代、宗信法印(そうしんほういん)によって復興されました。勝林院にはかつて四つの子院がありましたが、現存しているのは実光院と宝泉院の二つのみです。本寺である勝林院は声明と呼ばれる仏教音楽の一種を広めるために創建されました。そのため、子院である実光院でも声明に使われる楽器が展示されています。

この記事では、実光院の魅力や見どころをご紹介しましょう。

01. 現在も残る
子院の歴史

参道(実光院)

実光院の参道

実光院は、魚山大原寺(ぎょざんたいげんじ)の下院である勝林院の子院として建立されました。正確な創建年代は伝わっておらず、宗信法印(そうしんほういん)が室町時代に復興したということだけが分かっています。

明治時代になると、勝林院が持つ4の子院のうち普賢院(ふげんいん)と理覚院(りかくいん)に住む人がいなくなってしまいました。そこで、1919年(大正8年)、実光院は普賢院と統合する形で旧普賢院の寺地に移転します。1920年(大正10年)には客殿が新たに建てられました。

現在は四季折々に花が楽しめる庭の美しい寺院として知られ、多くの参拝客が訪れる場所になっています。

02. 花が美しい
寺院の魅力

実光院は天台宗の声明道場として建てられましたが、現在では四季折々に花が楽しめる寺院として有名です。今回は、そんな寺院の魅力をご紹介しましょう。

四季折々の花々

築地塀と青モミジ(実光院)

築地塀と青モミジ

実光院の花と言えば、不断桜と呼ばれる秋口から春まで咲き続ける桜が最も有名です。それ以外にも、カタクリやフクジュソウ・シャクナゲ・アキカイドウなど、1年を通して様々な花が楽しめます。秋の紅葉も見事で、京都市内にある紅葉の名所と勝るとも劣りません。冬は他ではあまり見られない桜と雪の組み合わせが楽しめます。

声明に使う楽器類

実光院の本寺である勝林院は、天台声明の道場として建立されました。天台声明とは、法要儀式の際に経文や真言に旋律抑揚を付けて唱える仏教声楽曲です。天台宗の開祖、最澄が中国から伝え、慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)が体系を確立ししました。

天台宗以外の方にとってはなじみが薄いかもしれませんが、不思議な美しさを持つ楽曲で、耳に心地よい旋律が特徴です。実光院では、声明に使う楽器類が展示されています。中でも石でできた調音器は珍しく、一見の価値ありです。

03. 自然と調和した
境内の見どころ

実光院の建物は歴史こそ新しいですが、境内の自然と調和して美しい風景を形作っています。建物だけでなく庭園も見事です。ここでは、そんな境内の建物や庭の見どころをご紹介しましょう。

大正時代に建てられた客殿

客殿(実光院)

客殿

実光院の客殿は、1919年(大正9年)に建てられました。内部には江戸時代中頃に狩野派の絵師が描いた三十六歌仙が飾られています。室内の色々な場所に飾られているのは、歴代住職が声明の研究と研鑽をするために集めた楽器です。

客殿は南側に契心園、西側に旧理覚院庭園という二つの庭に面しています。屋内から臨めるのは契心園だけですが、まるで一服の絵画を見るような美しさです。緑がもたらすリラックス効果も手伝って、庭園を眺めているとだんだんと心が落ち着いてきます。

風情ある茶室

茶室(実光院)

茶室

実光院の茶室は、1975年(昭和50年)に旧理覚院庭園の一角に建てられました。建築資材のほとんどは実光院領の山林から調達したものです。築40年ほどの建物ですが、枯れた風情が感じられます。

江戸時代に造られた契心園

契心園(実光院)

契心園

契心園は元々普賢院の庭園で、江戸時代中期に造られました。池を中心とした池泉鑑賞式庭園で、築山の松は鶴、池の島は亀を表現しています。夏は木々の緑が目にまぶしく、秋は紅葉が見事です。春になるとシャクナゲが咲き誇り、庭は一年で一番華やかになります。冬の南天と雪の組み合わせも美しいものです。

住職達が整えた旧理覚院庭園

旧理覚院庭園(実光院)

旧理覚院庭園に咲く不断桜

旧理覚院庭園は、文字どおり勝林院の子院であった理覚院に造られた寺池でした。実光院に統合された後は荒れ果てていましたが、歴代の住職が少しずつ整備して今に至ります。

秋に咲く不断桜

不断桜は花の寺として知られる実光院を代表する花で、旧理覚院庭園庭の中央に植えられています。毎年秋口になると花を咲かせ始めるため、紅葉と桜の組み合わせという他では見られない光景が楽しめると参拝者に大人気です。ソメイヨシノよりも小ぶりで濃いピンク色の花を咲かせ、冬には雪との組み合わせも楽しめます。

04. 実光院
アクセス情報

住所:京都府京都市左京区大原勝林院町187
電話番号:075-744-2537
拝観時間:9~16時30分
拝観休止日:1月1日
拝観料:大人700円・子ども300円
駐車場:なし
交通案内:JR京都駅か京阪出町柳駅から、市バス大原行乗車、大原下車徒歩10分
公式サイトhttp://www.jikkoin.com/

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