鎌倉長谷寺
?評価について

鎌倉 長谷寺
紅葉とあじさいの花の寺で
心落ち着く時間を

長谷寺は鶴岡八幡宮建長寺と並ぶ鎌倉の観光名所です。四季折々に花々や紅葉が色を付け、古くから花の寺として親しまれています。写経・写仏体験なども自由に参加でき、自然の中で心を落ち着けたい方にもおすすめのスポットです。

この記事では、長谷寺の歴史や見どころスポットなどをご紹介します。また、長谷エリアの周辺施設やアジサイの見ごろなどの情報もまとめてみました。

この記事を読めば、長谷寺の魅力がさらに分かるはずです。ぜひ、長谷寺観光の参考にしてください。

鎌倉の古寺、
長谷寺の歴史

長谷寺は鎌倉時代以前から存在する古寺で、その歴史は奈良時代までさかのぼると言われています。ここでは長谷寺の歴史について紹介していきましょう。

創建は736年

鎌倉長谷寺

長谷寺の創建は736年。大化の改新で知られらる中臣鎌足の孫、藤原房前(ふじわらのふささき)によって開かれたということです。奈良県にある同名の長谷寺を創立した徳道上人(とくどうじょうにん)を招き、十一面観音像を本尊として創建されました。本尊の十一面観音像は、奈良県の長谷寺に安置されている十一面観音像と同じ木から彫られているということです。

歴代の権力者によって修復される

長谷寺は創建以来、歴代の権力者によって伽藍(がらん)や本尊の修繕が行われています。記録によると、1342年に足利尊氏(あしかがたかうじ)が伽藍やいくつかの像を修復し、1392年には足利義満(あしかがよしみつ)が観音像の光背を修復したということです。1547年には北条氏康(ほうじょううじやす)の寄進を受け、1591年に徳川家康から朱印状を受け1607年に伽藍が修復されています。さらに、1645年には、若狭小浜藩の初代藩主、酒井忠勝(さかいただかつ)によって、お堂が改修されたということです。

1607年に浄土宗に改宗

1607年、徳川家康のよって伽藍が修復されたことをきっかけに光明寺の支配下に入り、浄土宗に改宗しています。しかし、太平洋戦争後、金戒光明寺・知恩院といった浄土宗の二大本山が独立したタイミングで再び独立。現在は浄土宗系統の単立寺院となっています。

長谷寺の境内・伽藍を
詳しく紹介

長谷寺には日本の風情を感じることのできる庭園や歴史的な建造物が数多く残されています。ここでは、長谷寺の見どころでもある境内・伽藍(がらん)を一つずつ見ていきましょう。

山門

山門(鎌倉長谷寺)

長谷寺と言えば、赤く大きな提灯(ちょうちん)が印象的な山門です。テレビや雑誌で目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。昭和に復元された木造建築のもので、山門の向こう側には明治時代の作家でかつてこの地に住んだ「高山樗牛(たかやまちょぎゅう)」の石碑があります。

長谷寺庭園

庭園(鎌倉長谷寺)

山門をくぐるとまず出迎えてくれるのが長谷寺庭園です。園内には妙智池と放生池があり、その周囲を散策できる回遊式庭園となっています。四季折々の花や木に彩られ、まさに「鎌倉の西方極楽浄土」と呼ぶにふさわしいスポットです。特に、6月にはアジサイや花菖蒲(しょうぶ)など、風情のある景色を楽しむことができます。

大黒堂

大黒堂(鎌倉長谷寺)

1650年に再建された二間四方寄棟造り・本瓦葺きの建物です。本尊として、大黒天立像が安置されています。この大黒様は「出世開運授け大黒天」と呼ばれており、出世・開運・財富招来の福神様です。

書院(写経場)

書院(鎌倉長谷寺)

長谷寺の書院は、2013年に完成した写経場です。ここでは、毎日写経・写仏体験ができます。道具はすべて書院にそろっているので、観光の途中で気軽に参加可能です。書院で写経用紙を購入して参加してください。写経用紙は般若心経・延命十句観音経と写仏が販売されています。写仏とは仏様の姿を描き写すことです。写仏の場合、丁寧に写すと3時間以上かかることもあるので時間に余裕を持って参加してください。自然の中で心静かに自分と向き合ってみてはいかがでしょうか?

弁天堂

弁天堂には「出世弁財天」と呼ばれ信仰を集めた弁天様が祀られていましたが、現在は観音ミュージアムに移され、弁天堂には「福徳弁財天」が祀られています。

弁天窟

弁天窟(鎌倉長谷寺)

長谷寺には弁天窟と呼ばれる洞窟があります。ここは弘法大師が修行した洞窟と知られており、その壁面には弁財天とつがいであった十六童氏が彫られていることで有名です。

地蔵堂

地蔵堂(鎌倉長谷寺)

長谷寺庭園の階段を上った先にあるのが地蔵堂です。子授け・安産の開運スポットとして知られています。長谷寺を信仰する人々の願いによって建てられ、現在の地蔵堂は2003年に建て替えられた比較的新しい建物です。堂内には子安・繁栄にご利益のある福壽地蔵が安置されており、周囲には千体地蔵が所狭しと並んでいます。

かきがら稲荷

かきがら稲荷(鎌倉長谷寺)

長谷寺の本尊である十一面観音像は、その昔、本尊が海中を漂流していたという伝承があります。その本尊が三浦半島、長井の浦に漂流した際、「かきがら」が付着していたことから、「かきがら」に守られて辿り着いたと言われているのです。このことから、観音様の導きがあるようにと「かきがら」が祀られています。

鐘楼

鐘楼(鎌倉長谷寺)

長谷寺の梵鐘(ぼんしょう)は常楽寺・建長寺に次いで古いもので、鎌倉時代を代表する鐘として国の重要文化財にも指定されています。「文永元年(1264年)甲子7月15日新長谷寺」の銘文が刻まれていますが、実は彫ったものではなく鋳造されたものだということです。この銘文から、長谷寺が1264年には存在していたこと、かつてこの寺が新長谷寺と呼ばれていたことがわかります。鎌倉時代に作られた梵鐘は宝物館に収蔵展示されており、現在吊るされているのは新しく作られたものです。

阿弥陀堂

阿弥陀堂(鎌倉長谷寺)

本堂の右手に位置するのが阿弥陀堂です。長谷寺の阿弥陀堂には、高さ2.8mの阿弥陀如来像が安置されています。この像は、廃寺となった誓願寺の本尊だったもので「鎌倉六阿弥陀」の一つです。

観音堂

観音堂(鎌倉長谷寺)

長谷寺の本堂で、関が原に出陣する際に徳川家康が参詣し、その後、修復したということです。高さ9.18mという日本最大級の高さを誇る木造十一面観音が安置されています。

経蔵

経堂(鎌倉長谷寺)

一切経を収める建物です。「輪蔵」と呼ばれる回転式の書架を一回転することで、一切経をすべて読んだのと同じ功徳があると言われています。

観音ミュージアム

観音ミュージアム(鎌倉長谷寺)

宝物館をリニューアルし、2015年に新たにオープンしたのが「観音ミュージアム」です。最新デジタル技術を導入し、観音信仰を分かりやすく伝える工夫がされています。入館料は小学生150円・中学生以上300円です。

まだまだある!
長谷寺の魅力的なスポット

長谷寺の魅力は歴史的な庭園や建造物だけではありません。四季折々の自然を感じることのできる数多くのスポットや落ち着いて休憩できる場所がたくさんあります。いくつか代表的なスポットを紹介しましょう。

見晴台からの景色

見晴台からの眺望(鎌倉長谷寺)

高台の斜面を登っていくと見晴台があります。長谷寺の見晴台は、鎌倉でも有数の景勝地として人気です。ここからは湘南の海や鎌倉の街並みが一望でき、季節によってはアジサイに囲まれた本堂を見渡すことも。景色を楽しむために、季節を変えて再び訪れる参拝客も多くなっています。

250株のアジサイ

長谷寺の眺望散策路はアジサイ散策路とも呼ばれています。250株以上のアジサイが植えられており、鎌倉でも人気の名所として有名です。夜間特別拝観の際には、ここから鎌倉の夜景と紅葉を楽しむことができます。さらに、この眺望散策路には、縁結びにご利益のある「良縁地蔵」も。パワースポットとして女性からの人気を集めています。

お食事処 海光庵

長谷寺にあるお食事処、海光庵はお寺のカレーを味わうことができる人気のお店です。ご飯には雑穀米を使用し、ルーに肉類を一切使用しないというこだわりが魅力。店内には大きな窓やテラス席があり、相模湾を一望しながら食事を楽しむことができます。

ショップ&カフェ

長谷寺の券売機横には、長谷寺オリジナルグッズが買える「てらやショップ」があります。その横には、平成28年4月にオープンした門前カフェ、てらやカフェが。お寺で楽しむコーヒーやソフトクリームも、また味わい深いものがありますよ。

長谷寺で
季節の花を楽しみたい!

長谷寺はアジサイの名所として有名ですが、季節によっては桜や紅葉も見ものです。見ごろやおすすめスポットをご紹介しましょう。

桜の名所でもある長谷寺

春の鎌倉長谷寺

の長谷寺では、桜が見事に咲き誇ります。特におすすめなのが、巨大な観音像が安置されている観音堂の周辺。見事なソメイヨシノが、その歴史に色を添えるように立っています。歴史と桜の調和が織りなす美しさには、人々の心を揺さぶる力があると言ってよいでしょう。長谷寺の桜は3月下旬から4月初旬ごろが見ごろです。

約2,500本のアジサイが色鮮やかに!

紫陽花の咲く鎌倉長谷寺

長谷寺のアジサイは、品種にして40種類以上、数にして約2,500本です。非常に種類が豊富なため、早いものでは5月末ごろから咲き始めます。平均的な品種のものは6月中旬から下旬にかけて見ごろを迎え、7月中旬まで楽しむことができるでしょう。アジサイは上境内近くの斜面に植えられており、この斜面の散策路はアジサイ見物のルートにもなっています。

立体的な紅葉が魅力!

鎌倉長谷寺の秋

長谷寺では、紅葉の時期になると真っ赤に色づくモミジを堪能することができます。山を利用し池などを配した立体的な情景に、紅葉がとてもよく映えて魅力的です。さらに、ライトアップによる演出もあります。毎年11月下旬から12月上旬ごろまで行われ、大勢の拝観客でにぎわうということです。

長谷寺で
写経・写仏体験をしよう!

長谷寺では写経・写仏を気軽に体験することができます。詳細をご紹介しましょう。

初心者でも安心!いつでも気軽に参加できる

長谷寺では、初心者でも本格的な写仏を体験できるのが魅力。しかも、毎日受付を行っています。写経とは、般若心経など文字を書き写すこと。一方、仏様の絵を描くのが写仏です。近年は写経ブームにより誰もが般若心経を書くようになり、同時に絵の方を好む人も増えてきました。そこで、初心者でも取り組みやすい写仏が誕生したのです。
道具などもすべてそろっているため、自由に写経や写仏を体験することができます。

開催場所と費用は?

長谷寺の写経・写仏体験は、境内の慈光殿で開催しています。受付時間は9:00~14:00、料金は写経・写仏用紙代が1,000円かかり、入山料300円とは別になるため注意してください。所要時間は写経の「般若心経」が1~2時間程度となり「延命十句観音経」だと30分程度です。写仏の場合は1時間30分ほどかかります。

長谷寺で
御朱印をいただく方法

せっかく長谷寺観光に来たなら、忘れてはいけないのが御朱印です。御朱印とは、神社やお寺で参拝の証として押してもらえる印影のこと。種類やもらう方法について解説します。

長谷寺の御朱印は3種類

長谷寺でいただくことができる御朱印は以下の3種類です。

  • 坂東三十三箇所第四番「十一面大悲殿」
  • 鎌倉江の島七福神「出世開運大黒天」
  • 「厄除け阿弥陀如来」

長谷寺には、オリジナル御朱印帳も販売されています。花柄など数種類がありますので、好みに合わせて選びましょう。

もらえる場所は?

長谷寺の御朱印をいただくことができる場所は、入り口を入ってすぐ左にある朱印所です。混んでいる場合はいただけるまでに時間がかかることもあるため、拝観前に御朱印帳を預けておくことをおすすめします。

長谷寺までの
アクセス方法

長谷寺に行くまでのアクセス方法にはどのようなものがあるのでしょうか。車で行く場合と電車で行く場合をご紹介します。

車で行く場合

車で行く場合は、横浜横須賀道路を朝比奈ICで降り、県道204号線を約25分進むと到着します。長谷寺には30台ほど収容できる専用駐車場があり、車で行くには大変便利です。しかし、特にアジサイの時期はすぐに満車になるため、鎌倉周辺の駐車場に車を停めておき、電車で長谷寺まで向かうことをおすすめします。

電車で行く場合

東京方面から電車で向かう場合は、東海道本線大船駅から横須賀線に乗り換え、鎌倉駅まで行きます。鎌倉駅からは江ノ島電鉄に乗り換え、長谷寺で下車すれば徒歩5分で到着です。名古屋方面から向かう場合は、東海道線藤沢駅から江ノ島電鉄に乗り換え、長谷寺から徒歩になります。

アクセス情報
住所:神奈川県鎌倉市長谷3丁目11-2
電話番号:0467-22-6300
公式サイトhttp://www.hasedera.jp

長谷寺周辺の
おすすめグルメ

長谷寺の周辺には、鎌倉でも有名なおいしいレストランやカフェがたくさんあります。おすすめグルメをご紹介しましょう。

ソラフネ

築100年の古民家をリノベーションしたカフェです。和モダンの演出が特徴的な店内では、玄米や旬の野菜を中心としたこだわりのメニューを味わうことができます。

アクセス情報
住所:鎌倉市大町2-2-2
営業時間:11時~17時30分
定休日:水曜日

大佛茶廊

鎌倉をこよなく愛した小説家・大佛次郎の邸宅を再利用した食事処です。大きな庭には「庭園席」が並んでおり、趣ある庭を楽しみながらコーヒーや生菓子を味わうことができます。

アクセス情報
住所:鎌倉市雪ノ下1-11-22
営業時間:正午前~日没まで
定休日:平日(土曜・日曜・祝日のみ営業)

レストラン・ワタベ

築80年の住まいをそのまま生かし、北欧家具ですっきりした印象に仕上げたレストランです。鎌倉野菜や相模案の幸をふんだんに使ったフレンチ料理を楽しむことができます。

アクセス情報
住所:鎌倉市坂ノ下1-1
営業時間:11時30分~15時・17時30分~21時
定休日:不定休

長谷寺の
口コミサイト紹介

実際に長谷寺を訪れた人たちの口コミをチェックしてみましょう。長谷寺に関する口コミをまとめたサイトをご紹介します。

トリップアドバイザー
世界最大級の旅行者口コミサイトです。800件以上の口コミ・1000枚以上の写真が掲載されています。

フォートラベル
旅行の口コミと比較サイトです。300件以上の口コミ・700枚以上の写真が掲載されています。

じゃらんnet
日本最大級の宿・ホテル予約サイトの口コミページです。200件以上の口コミ・100枚以上の写真が掲載されています。

長谷寺
まとめ

いかがでしたか? 1年を通じて花の寺として親しまれている鎌倉の長谷寺。その歴史や見どころスポット・アクセス方法などをまとめてご紹介しました。奈良時代から伝わる歴史ある聖地と色とりどりの花々をぜひお楽しみください。

長谷寺
アクセス情報

住所:神奈川県鎌倉市長谷3丁目11-2
電話番号:0467-22-6300
公式サイトhttp://www.hasedera.jp

長谷寺

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