白沙村荘 橋本関雪記念館は、哲学の道付近にある日本画家・橋本関雪が自ら設計した白沙村荘を利用した記念館です。白沙村荘は、3,500坪の回遊式庭園と複数の建物からなる関雪のアトリエでした。記念館では、関雪の描いた日本画やスケッチの他国内外から収集した美術品などを見ることができます。
この記事では、白沙村荘 橋本関雪記念館の魅力や見どころをご紹介しましょう。
大正期の日本画家
橋本関雪について
橋本関雪は、大正から昭和20年まで活躍した日本画家です。中国由来の南画に四条派の写実的な動物の描写を加えた新南画と呼ばれる作品を次々と発表した人物としても知られています。大正から昭和の初期にかけて日本画壇の中心人物として活動し、1945年に急逝するまで、意欲的に作品を発表し続けました。
関雪は、父から漢学を習っていたため、絵画だけでなく中国古典にも精通していたと伝えられています。美術品の収集にも熱心で、その美意識の集大成が白沙山荘です。
関雪が残した
作品を観賞する
記念館では、関雪が描いた日本画作品や作品草稿・スケッチ類・陶芸や彼が収集した美術品などを常設展示しています。中国で作られた印石(いんせき)など、関雪の文人趣味がよく分かる展示物も豊富です。
記念館の収蔵作品は、公式サイト内のブログでも紹介されています。展示替えの告知もブログ内で行われるので、興味がある方は要チェックです。
記念館では常設展の他、陶芸から絵画まで幅広い作品を展示する企画展も随時行っています。こちらも公式サイトで内容が確認可能です。
庭園を
散策する
美術品や絵画だけでなく、関雪が自ら設計した庭も記念館の見どころの一つです。大文字山を借景とした広い回遊式庭園内には、平安時代から桃山時代にかけて作られた石像や石仏などの石像美術があちこちに配置されています。
庭園内には複数の建物がありますが、記念館以外の建物には入ることはできません。しかし、外観を観賞するだけでも庭園と調和のとれた美しさを堪能できます。
記念館の庭園は国指定の名勝です。京都市内には名勝が数多くありますが、ここは2014年9月に開館したばかりなので口コミサイトやガイドブックでもまだあまり取り上げられていません。その分混み合うことも少なく、ゆっくり庭が観賞できます。
特におすすめなのは紅葉の季節。記念館がある哲学の道周辺の紅葉スポットの中でも比較的落ち着いて紅葉が楽しめます。
白沙村荘
アクセス情報
住所:京都府京都市左京区浄土寺石橋町37
電話番号:075-751-0446
開館時間:10時~17時(季節によって変動あり)
休館日:なし
入館料:一般 庭園800円 美術館500円 中学生~大学生 庭園・美術館とも500円 (セット購入が原則。美術館だけの見学は不可)
駐車場:なし
交通案内:JR京都駅より銀閣寺行き乗車、銀閣寺・銀閣寺道下車、徒歩すぐ
公式サイト:http://www.hakusasonso.jp/