楽寿園(三島観光)
?評価について

三島 楽寿園
水の都三島を代表する
緑豊かな市立公園

楽寿園は、三島市を代表する自然公園で、2万坪以上の面積にさまざまな施設がつくられています。もともとこの地は浅間神社・広瀬神社の社領だったエリアです。明治時代に小松宮彰仁親王(こまつのみや あきひとしんのう)の別荘となった後、何人かの人手に渡り、最終的に三島市が買い取って公園として整備しました。景勝地としても名高く、1952年(昭和29年)には国の天然記念物及び名勝に指定されています。2012年(平成24年)には、伊豆半島ジオパークのジオサイトにも登録されました。

この記事では、楽寿園の魅力や見どころからアクセス方法・入園料などご紹介します。

清水と緑が
作り出す景勝

水辺の緑(楽寿園)

美しい水辺の緑

楽寿園は小松宮彰仁親王の別荘だったころの面影をよく残しています。庭園のような美しさで樹木や岩が配置されており、大人が散策するにもおすすめの公園です。

満水時の小浜池(楽寿園)

満水時の小浜池

敷地内南側に位置する小浜池は富士山の湧き水が作り出す池で、季節によって水位が変化することでも知られています。池の水量が最も増えるのは秋で、その頃に見ることのできる紅葉と清水の組み合わせは実に見事なものです。

いたる所にある
古代の溶岩

三島溶岩(楽寿園)

溶岩に根を張る植物

楽寿園の地形は、三島溶岩と呼ばれる1万年以上前に富士山から流出した溶岩によってつくられたものです。楽寿園ではこの三島溶岩がいたるところに露出しています。はるか昔にあった火山活動の様子を知ることができる貴重なスポットです。

園内では、溶岩が固まってできた溶岩塚や表面に縄状のしわが残っている縄状溶岩、さらに溶岩の上にたくましく根を張る植物などが観察できます。

子供も楽しめる
乗り物・動物広場

乗り物広場(楽寿園)

乗り物広場

楽寿園には、乗り物広場やどうぶつ広場など子どもが楽しめるエリアも充実しています。乗り物は低料金で楽しむことができ、お財布に優しいのも魅力的です。晴れた日ならば、お弁当をもって一日中遊べます。

楽寿園では季節ごとにイベントが行われるので、その時期に合わせて行くのもおすすめです。中でも、秋に開催される菊祭りには60年の伝統があり、毎年見事な菊が訪れた人々の目を楽しませてくれます。

楽寿園の
楽しみ方

広い楽寿園には見どころが多く、幅広い年代の方が楽しめる公園です。ここでは、楽寿園の見どころやおすすめをご紹介しましょう。

親王の別荘として建てられた楽寿館

楽寿館(楽寿園)

楽寿館

楽寿館は、1890年(明治23年)に小松宮彰仁親王の別荘として建てられたものです。京都風の高床式数寄屋造りで、明治期を代表する建造物として高い歴史的価値があります。庭園と一体化したように建てられているのが大きな特徴です。

館内には、明治時代を代表する日本画家たちが描いた襖絵・杉板戸絵・天井画等が210面以上残っており、静岡県の文化財に指定されています。

楽寿館の玄関(楽寿園)

楽寿館の玄関

楽寿館では9時30分から15時30分の間、1時間ごとに1日6回の見学ツアーを行っており、参加すれば館内を見学可能です。事前予約は必要ありません。時間前に邸宅前に集合すれば参加できます。所要時間は約30分。係員が説明しながら館内を案内してくれます。

楽寿館の見どころは何と言っても主室と次の間からなる楽寿の間です。襖絵や天井絵はこの2間に集中しており、複数の作家による絵を一度に楽しめます。廊下から臨める小浜池と美しい池泉回遊式庭園も一見の価値ありです。建物内は撮影禁止ですが、建物の中から庭や池を撮影することはできます。

湧水が作った小浜池

小浜池(楽寿園)

小浜池

小浜池(こはまいけ)は、源兵衛川と蓮沼川(はすぬまがわ)の起点になっています。富士山の湧水が作り出している池で、季節によって水位が変わるのが大きな特徴です。降水量が多い夏に増加して秋に最大となり、冬に減少する傾向があります。

かつて小浜池は三島に湧出る湧水の中でも抜群の水量を誇っていました。しかし、1962年(昭和37年)より枯渇の傾向が続いています。工業用水の汲み揚げとの関係が指摘されているされていますが、はっきりとしたことは分かっていません。

人工的な手段で池に水を足す試みも行われましたが、池の底が溶岩になっているため水を吸ってしまいうまくいきませんでした。こうした中、2015年(平成27年)9月に水位144cmという満水(150cm)に近い状態を記録し、これからの水位が注目されます。

池の近くには、はやの瀬・中の瀬・せりの瀬という別の小さな池もあり、その周囲は散策コースとしても人気です。

三島市郷土資料館

三島市郷土資料館(楽寿園)

三島市郷土資料館

三島市郷土資料館は、三島市の歴史や文化・人々の暮らしを紹介する資料館です。館内には、石器・土器・山中城関係史料・三島宿関係史料が展示されている他、古い農家の一部が移築されています。三島の主要産業であった和傘や豊富な湧き水を利用した染物屋(紺屋)の道具なども展示されており、一見の価値ありです。

三島市郷土資料館(楽寿園)

三島市郷土資料館 展示室

資料館では毎年3・4回企画展を開催しており、三島ならではの展示を多く行っています。展示会のスケジュールや内容は公式サイトから確認できますので、その時期に合わせて訪れるのもおすすめです。

郷土資料館では、月に2・3回郷土教室を行っており昔の道具を使ってみたり、楽寿園の自然を観察したりといった体験ができます。小学生から参加できますので、自然科学や歴史に興味がある子どもは参加してみると楽しいですよ。

蒸気機関車の静態保存

蒸気機関車の静態保存(楽寿園)

蒸気機関車の静態保存

楽寿園には1942年(昭和17年)に製造された機関車C58形322号機が静態保存されています。屋外ではあるものの、屋根のある場所で保管されているため保存状態は良好です。運転席に上がることもでき、大人から子供まで楽しむことができます。運転手気分で写真を撮るのもおすすめです。

どうぶつ広場

レッサーパンダ(楽寿園)

動物広場のレッサーパンダ

楽寿園の動物広場では、カピバラ・アルパカ・レッサーパンダ・ポニー・リスザルなどが飼育されています。こぢんまりとしたミニ動物園で、動物好きの方ならば、大人でも楽しめる場所です。

毎年冬になると、土日祝日限定でカピバラ温泉が登場します。カピバラは水辺で生息する動物で、寒くなると温泉に喜んで浸かることで有名です。のんびりとお湯につかるカピバラを眺めていると、こちらまでリラックスしてきます。

カピバラが温泉に浸かる様子を見ることができる施設は他にもありますが、ここは穴場的なスポットですので混み合うことはありません。ゆっくりとカピバラ温泉を見学できるのも魅力です。

どうぶつふれあい広場

ケープハイラックス(楽寿園)

ケープハイラックス

どうぶつふれあい広場では、小動物を実際に触ることができます。周囲には豆汽車が走っていますので、小さい子どもを遊ばせるのにはぴったりです。

広場では、モルモットやウサギと触れ合える他、カピバラ・フクロモモンガ・ハリネズミを間近で見ることができます。広場に入るには必ず保護者の同伴が必要ですので、注意しましょう。

土日祝日には、4歳以上を対象としたポニーの乗馬体験を行っています。時間は11時と14時の2回です。開始15分前からポニー舎前で整理券が配布されます。乗馬している写真を撮るのも良い思い出作りになるでしょう。

楽寿園
アクセス情報

住所:静岡県三島市一番町19-3
電話番号:055-975-2570
開園時間:9~17時(11月~3月まで16時30分閉園)
定休日:月曜日(祝日除く)12月27日~1月2日
入園料:300円
駐車場:あり
交通案内:JR三島駅南口より徒歩10分
公式サイトhttps://www.city.mishima.shizuoka.jp/rakujyu/
郷土資料館公式サイトhttp://www.city.mishima.shizuoka.jp/kyoudo/

楽寿園

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