宇治神社
?評価について

京都 宇治神社
悲劇の皇子が祀られた
ウサギがシンボルの神社

宇治神社は、宇治川にかかる朝霧橋のすぐ近くにある神社です。隣接する宇治上神社とは対をなしており、祀神を同じくしています。見返りウサギの故事から、ウサギがシンボルとなっている神社です。

この記事では、宇治神社の魅力や見どころをご紹介しましょう。

宇治神社の
ご利益

宇治神社は、実在した皇族を祀神にしています。ここでは、そんな神社のご利益をご紹介しましょう。

  • 学業成就
  • 合格必勝
  • 成績上昇

悲劇の皇子を祀る
神社の歴史

境内(宇治神社)

境内

宇治神社の祀神は、菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)という応神天皇の皇子にあたる男性皇族です。皇子は幼い頃から天皇の寵愛を受け、兄がいながら次代の天皇に指名されました。

しかし、皇子は中国の思想である儒教の影響を強く受けていたため長子相続を望みます。そのため、皇子は兄に即位を勧めますが、兄は天皇の言葉に従うべきと主張し聞き入れませんでした。皇位の譲り合いが3年間続いた後、ついに皇子は「自分がいては天皇が決まらない」と自害してしまったのです。

宇治神社は、皇位を譲るために自害をした皇子の霊を慰めるために建立されました。創建された年ははっきりと分かっていませんが、927年には社殿が建っていたという記録が残されています。

神社が建立されている場所は、かつて皇子の邸宅があった所です。この邸宅を造る際、ウサギが皇子を見返りながら先導してきたという逸話が残されています。その故事に基づき、ウサギが神社のシンボルとなりました。

皇子は大変聡明な人物で、現在は学業の神様として人々の信仰を集めています。

千年の歴史を持つ
宇治神社の魅力

宇治神社は千年以上の歴史を持つ神社です。ここでは、そんな神社の魅力をご紹介しましょう。

神社に伝わる重要文化財

宇治神社の本殿とその本殿に鎮座している菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)坐像は国の重要文化財に指定されています。坐像は等身大の男神像で、衣冠を身につけ、杓を持った姿です。

宇治神社は、鎌倉時代から室町時代にかけて猿楽という芸能の拠点でした。そのため、神社には安土桃山時代に作られた白色尉面が伝わっています。この面はかつて翁舞(おきなまい)を舞う際に用いられていたもので、宇治市の重要文化財指定です。冬に雪かきをしている時に現れた翁の顔を彫ったという説話から、雪かきの面という別名もあります。

境内のウサギ像

神社の境内には、見返りウサギの故事にちなんで複数のウサギ像があります。どれも小さくかわいらしいもので、一緒に記念撮影をするのもおすすめです。この他、絵馬やおみくじもウサギがモチーフになっており、幅広い年代から可愛らしいと親しまれています。

宇治神社境内の
見どころ

宇治神社の境内はこぢんまりとしていますが、複数の見どころがあります。ここでは、その中でも必見のものをご紹介しましょう。

鎌倉時代に造られた拝殿(桐原殿)

拝殿(宇治神社)

拝殿(桐原殿)

宇治神社の拝殿は、入母屋造りで檜皮葺の屋根を持ちます。桐原殿という別名があり、これは土地の名前であった桐原に由来するものです。鎌倉時代に造られたもので、古色蒼然とした歴史の風格を感じさせます。

本殿前にある中門

中門(宇治神社)

中門

宇治神社の中門は、本殿前にある朱塗りの建物です。門と名付けられていますが、くぐるものではありません。本殿を参拝する場所です。古色蒼然とした本殿とは対照的な鮮やかな朱色が見る人に強い印象を与えます。

重要文化財指定の本殿

本殿(宇治神社)

奥に見える屋根が本殿、手前が拝殿

宇治神社の本殿は、中門の奥に建てられています。鎌倉初期に造られた三間社流れ造りの建物です。桧皮葺の屋根は中門に隠されて、一部分しか見えません。内部には菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみことざそう)の木像神像が安置されています。

宇治神社
アクセス情報

住所:京都府宇治市宇治山田1
電話番号:0774-21-3041
駐車場:あり
交通案内:京阪宇治線宇治駅より徒歩7分
公式サイトhttp://uji-jinja.com

宇治神社

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