八坂の塔(八坂通り)
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京都 八坂の塔(法観寺)
そびえ立つ五重塔が
有名な寺院

京都東山にある法観寺は清水寺八坂神社のちょうど間に建っている寺院です。境内に八坂の塔と呼ばれる五重塔が建っていて街中でもよく目立つため、いつしか寺院全体を指して八坂の塔と呼ばれるようになりました。特に八坂通りから臨む八坂の塔は風情があり、京都らしい風景として観光客に人気です。

この記事では、八坂の塔(法観寺)の魅力や見どころをご紹介します。

創建に諸説ある
法観寺の歴史

境内(八坂の塔)

境内

法観寺の歴史は古く、592年に聖徳太子が夢のお告げにより仏舎利(ぶっしゃり)を三粒納めて建立したと伝えられています。この他にも、朝鮮半島系の渡来氏族である八坂氏の氏寺として建立されたたという説もあり、どちらの説が正しいのかは今の所はっきりしていません。

現在の五重塔は15世紀に再興されたものですが、塔の下に遺されている心礎(心柱の礎石)は創建当時のものです。心礎の形状が奈良時代以前に建立された寺院特有の地下式であることから、平安京ができる前からこの地に建っていたことは間違いありません。

平安時代末期に一度衰退しますが、1240年に建仁寺8世の済翁証救(さいおうしょうく)が入寺して復興します。これ以降、臨済宗建仁寺派に属する禅寺となりました。

戦国時代には地方から京都に上洛した大名が定紋入りの旗を塔に掲げることで、誰が新しい天下人になったのか知らせたと伝わっています。

現在、境内に建つ五重塔、八坂の塔は東山区のシンボル的な存在です。観光客だけでなく地元の方にも親しまれています。

風情ある
寺院の魅力

法観寺は八坂の塔が最も有名ですが、境内やその周囲も風情があり魅力的です。ここでは、そんな寺院の魅力をご紹介します。

京都らしさ満載の八坂の塔

法観寺の五重塔は八坂の塔と呼ばれ、東寺の五重塔と並んで京都で最も有名な塔です。遠くから望んでも近くで見上げても趣きがあります。寺院周辺は、京都市の伝統的建造物群保存地区に指定されている場所が多く、風情ある町並みと五重塔を一緒に写真撮影するのもおすすめです。実に京都らしい風景の写真が撮れます。

八坂通りに面した寺院

法観寺は一般公開されている寺院ですが、公開日時が不定期なために訪れていたら閉まっていたということもあります。しかし、その場合も寺院に面した八坂通りから境内の建物を見ることが可能です。近くで見る五重塔は迫力があります。

八坂通り自体が石畳の敷かれた風情ある道ですから、散策するのも楽しいですよ。八坂通りは二寧坂に繋がっているので、そのまま歩き続けると清水寺まで行くことができます。

歴史の風格がある
建物の見どころ

法観寺の境内には、五重塔を含めて複数の建物があります。ここでは、塔を含めた建物が持つ魅力や見どころをご紹介しましょう。

内部に入れる五重塔

五重塔は重要文化財に指定されていますが、内部に入って見学ができます。ただし、階段がとても急なので中学生未満は見学できません。足元が滑りやすい雨の日も見学中止になることが珍しくないので、見学に訪れたいという場合は事前に電話で問い合わせをしておくといいですね。

現在、見学できる場所は二層目までですが、安置されている五智如来像(ごちにょらいぞう)と塔を支える心柱・心礎(心柱の礎石)は見ることができます。二層目からは風情ある東山の町並みが眺められますので、写真を撮るのもいいですね。

江戸時代に再建された太子堂

太子堂には、聖徳太子が3歳と16歳だった頃の姿を象った像が安置されています。1663年に門前に住んでいた町人たちが寄進したお金によって再建されました。瓦葺の屋根を持つこぢんまりとした建物です。

本尊を祀る薬師堂

薬師堂は太子堂の隣にある建物で、本尊の薬師如来と脇侍の日光菩薩・月光菩薩、その他に夢見地蔵と十二神将像が安置されています。古びた柱や屋根が歴史の風格を感じさせる建物です。

風鐸の音がきける茶室(聴鐸庵)

境内の茶室は、五重塔にある風鐸(ふうたく)の音が室内で聞けることから聴鐸庵(ちょうたくあん)と呼ばれています。内部に入ることはできませんが、外から中を見ることは可能です。

八坂の塔(法観寺)
アクセス情報

住所:京都府京都市東山区清水八坂上町388
電話番号:075-551-2417
拝観時間:10~16時
拝観休止日:不定期(雨の日に中止になることが多い)
拝観料:中学生以上500円
駐車場:なし
交通案内:JR京都駅より206系統の市バスに乗車、清水道下車、徒歩5分

八坂の塔(法観寺)

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