京都市上京区、西陣近くにある宝鏡寺(ほうきょうじ)は、代々皇女が住職を務めてきた皇室に縁ある寺院です。14代将軍徳川家茂の正室であった和宮が幼少期を過ごした場所としても知られています。通常は御朱印を授与してくれるだけで内部は非公開です。毎年春と秋の2回、宝鏡寺では人形の展示会が行われ、この時に内部も見学できます。
この記事では、宝鏡寺の歴史や見どころアクセス方法・拝観料などをご紹介しましょう。
皇室に縁ある
宝鏡寺の歴史
宝鏡寺(ほうきょうじ)は、室町時代初期に建福尼寺(けんふくにじ)の住職を務めていた華林宮惠厳(かんりんみやえげん)という尼僧が開いた寺院です。鏡を膝の上に抱いた観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)が本尊であるため、宝鏡寺と名付けられました。代々、皇女が住職を務めるのが習わしとなっていることから、百々御所(どどごしょ)という別名もあります。
寺院に皇女が下る度に、皇室からは人形が贈られました。そのため、宝鏡寺は今もたくさんの人形を所蔵しています。
宝鏡寺で人形の展示会が行われるようになったのは、1957年(昭和32年)のことです。その時から古くなった人形を引き取る人形供養も始まりました。
現在では春と秋に人形展を開催し、その時に寺院内部も一般公開されています。皇室縁の貴重な人形と境内の自然が楽しむことができ、公開時期には大勢の観光客が訪れる人気スポットです。
雅やかな
宝鏡寺の見どころ
宝鏡寺は代々皇女が住職を務めてきました。そのため、一般の寺院よりも雅やかな雰囲気が今も残っています。この項では、そんな寺院の魅力や見どころをご紹介しましょう。
皇室ゆかりの人形たち
宝鏡寺では、年に2回、所蔵している人形を展示しています。立雛・有職雛(ゆうそくびな)・古今雛などのひな人形や各地で作られた人形の名品をはじめ、等身大の人形も飾られて見応えたっぷりです。
人形好きの方や歴史に興味がある方は楽しめること間違いなし。皇族方が愛した人形も展示されます。
襖絵と庭園
宝鏡寺の建物内には円山派や狩野派の画家が描いた壁画や襖絵が飾られています。また、建物内からは皇女和宮が幼少の頃に遊んだと伝わる鶴亀の庭が人形展期間中は見学可能です。
庭では季節ごとに違った魅力を味わうことができ、春は椿をはじめとする花々、秋は紅葉が楽しめます。人形を見学した後は建物や庭をじっくりと見学してみるのもいいですね。
宝鏡寺
アクセス情報
住所:京都市上京区寺之内通堀川東入ル百々町547
電話番号:075-451-1550
拝観時間:10~16時(人形展開催中のみ)
拝観料:600円
駐車場:なし
交通案内:京都市市営地下鉄今出川駅より徒歩15分
公式サイト:http://www.hokyoji.net