八坂神社
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京都 八坂神社
祇園さんと親しまれている
八坂神社の総本山

京都東山区にある八坂神社は、京都を代表する観光スポットで、西楼門がシンボルとなっている神社です。全国の八坂神社と素戔嗚尊(すさのおのみこと)をお祀りする神社の総本山で、地元の方からは祇園さんと呼ばれ親しまれています。京都を代表する風物詩、祇園祭を主催している神社の一つとしても有名です。

この記事では、八坂神社の歴史や魅力・見どころをご紹介しましょう。

八坂神社の
ご利益

  • 縁結び
  • 厄除け
  • 病気平癒
  • 疫病退散(感染症予防)
  • 商売繁盛
  • 家内安全
  • 開運成就

平安京より古い
神社の歴史

八坂神社は、656年に朝鮮半島にある高句麗から渡来した調進副使の伊利之(いりし)によって創建されたと伝えられています。伊利之使は、同じく朝鮮半島にある新羅国の牛頭山(ごずさん)に坐した素戔嗚尊を山城国愛宕郡八坂郷にお祀りしました。この八坂の地名が、明治時代からの神社名になります。

平安時代になると、地域一帯の産土神(うぶすなのかみ)として、広く信仰されるようになりました。876年、藤原基経が境内に寺院を建立し、祇園寺(観慶寺)と称します。明治時代以前は、神社と寺院が同じ敷地内に並び建つことは珍しくありませんでした。

877年に京都一帯で疫病(えきびょう)が流行した際、朝廷が占いに従って神社に勅使を派遣し疫病退散を祈願したところ、たちどころに病気の流行が治まったと伝えられています。この功績によって神社は朝廷から土地などを寄進され、一気に発展しました。

平安時代中期になると政治の実権を握っていた藤原氏に信仰されるようになり、王城鎮護(おうじょうちんご)の社として尊崇された21社のうちの1社になります。天皇の行幸も行われ、神社は大いに栄えました。

鎌倉時代から江戸時代にかけて、神社は武士の信仰を集めます。源頼朝や足利将軍家・豊臣秀吉が境内の建物を修復したり領地を寄進したりしました。徳川家康は現存する社殿を造営し、今も残る神宝類をします。

明治時代になると神仏分離令が発布され、神社は仏教的な施設をすべて取り払い名を八坂神社と改めました。1872年(明治4年)に官幣中社に昇格、1915年(大正4年)には官幣大社に昇格します。

信仰を集め続けた
神社の魅力

八坂神社は平安時代から人々の信仰を集め続けてきました。ここでは、そんな神社の魅力をご紹介しましょう。

たくさんのご利益

美御前社の絵馬(八坂神社)

美御前社の絵馬

八坂神社の境内には本殿の他に、たくさんの末社があります。この末社一つ一つに違うご利益があり、人々の願いを叶え続けてきました。中でも疫病退散と病気平癒のご利益は有名で、今でも大勢の方が病気が全快することを願って参拝に訪れます。

境内の自然

境内(八坂神社)

自然あふれる境内

八坂神社は京都の繁華街に位置しており、周囲は商店街や花街である祇園甲部などがあり、1日中に賑わっています。しかし、境内に一歩足を踏み入れるとたくさんの樹木が生い茂り、まるで小さな森のようです。街の喧騒も境内までは聞こえてきません。春になると桜が美しく、秋には紅葉が楽しめます。

京都三大祭りの一つ 祇園祭

祇園祭の花笠巡行(八坂神社)

祇園祭の花笠巡行

祇園祭は八坂神社のお祭りであると同時に、京都を代表する行事です。宵山や山鉾巡行が有名で、たくさんの観光客が見物に訪れます。毎年7月に1ヶ月かけて行われ、1日の祝詞奏上から31日に疫神社で行なわれる夏越祭までが一連の行事です。最終日には、境内で茅之輪守(ちのわのもり)と粟餅の授与が行われます。

歴史ある
神社の見どころ

千年以上の歴史を持つ神社の境内には、見どころが豊富です。ここでは、その中でも特に必見の場所をご紹介しましょう。

独特の形をした本殿

本殿(八坂神社)

本殿

重要文化財に指定されている神社の本殿は、祇園造りという独特の形をしているのが特徴です。一般の神社では拝殿と本殿は別棟ですが、祇園造りでは本殿と拝殿を一つの入母屋屋根で覆います。これは、八坂神社以外では見られない珍しい造りです。

結婚式もできる舞殿

舞殿(八坂神社)

舞殿

舞殿は本殿のすぐ手前に位置しており、1999年から2004年にかけて本殿の修復工事が行われた際は仮本殿が置かれました。軒下に吊るされている提灯は祇園甲部から奉納されたもので、夜になると灯がともります。神様への舞楽が奉納される場所ですが、最近では結婚式も行われるようになりました。

室町時代に造られた西楼門

西楼門(八坂神社)

西楼門

西楼門は文字どおり神社の西側に位置する門で、阪急河原町駅や京阪祇園四条駅へと続く大通りに面しています。室町時代に造られた門で重要文化財に指定されており、門の前は絶好の写真撮影スポットです。

大半の参拝客がこの門をくぐって本殿へと進むために正門と思われがちですが、実際の正門は舞殿前にある南楼門になります。

併せて詣でたい
摂末社

矢坂神社境内には、本殿の他にたくさんの摂社・末社が鎮座しています。ここでは、摂末社の特徴やご利益をご紹介しましょう。

疫病を防ぐ疫神社

疫神社(八坂神社)

疫神社

疫神社は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)に貧しいながらも一夜の宿を貸した蘇民将来(そみんしょうらい)を祀る神社です。素戔嗚尊は、泊めてくれたお礼として彼の一族に疫病がかからない加護を授けます。

利益は疫病退散です。祇園祭で販売されるちまきには蘇民将来之子孫也(そみんしょうらいのしそんなり)という護符が付けられ、疫病除けとして各家の玄関に飾られます。

美の守り神 美御前社(美容水)

美御前社(八坂神社)

美御前社

美御前社(うつくしごぜんしゃ)は、市杵島比売(いちきしまひめ)・多岐理比売(たぎりひめ)・多岐津比売(たぎつひめ)の三女神をお祀りする神社です。力水を飲んでから参拝すると美しくなれるという言い伝えがあります。ちなみにこの神社にお参りすると美人になるだけでなく、芸事が上達したり財産が増えたりするといわれ、参拝者が絶えることはありません。

美容水(八坂神社)

美容水

神社の前に湧き出すご神水は美容水と呼ばれ、飲むと顔だけでなく心から美しくなるといわれています。

美御前社 詳細・アクセス情報

縁結びの神 大國主社

大國主社(おおくにぬししゃ)は、縁結びの神様である大国主命(おおくにぬしのみこと)をお祀りしています。良縁を願う方は、この神社に参拝するといいですね。

商売繁盛の神様 玉光稲荷社

玉光稲荷社は、もともとは豊作のご利益がある神社でした。農業よりも商業が発達した現在では、商売繁盛のご利益がある神社として信仰を集めています。毎年3月と11月の二午日(にのうまのひ)に例祭が行われますので、それに合わせてお詣りするのもいいですね。

刃物発祥の地 刃物神社

刃物神社は刃物大明神という鍛冶(かじ)の神様を祀る神社です。明治時代以前の首都だった京都では、刀剣類や刃物の製造が盛んでした。この神社は、刃物の製造に携わった祖先の偉業を讃え刃物産業の発展を願って昭和に建立された新しいものです。

毎月11月8日にはふいご祭というお祭りが開催され、刃物供養が行われます。

境外末社 又旅社
とは?

又旅社は八坂神社の分社です。869年に京都に疫病が流行した際、平安京の広大な庭園だった神泉苑に66本の鉾を立て、八坂神社から神輿を迎えて祇園御霊会を行いました。この時から、祇園御霊会祭日である7月14日には斎場が設けられ、祇園社の神輿三基を奉安して神饌をそなえるお祭りが行われるようになります。その後、小さな神社が造られて地域の人がお守りをするようになりました。

1906年(明治39年)には、八坂神社の境外末社となります。祇園祭の時に八坂神社から神輿が出発し、四条京極にある御旅所に一度神輿が安置されてからこの神社に移ることから、又旅社と名付けられました。

三条商店街の中にある小さな神社ですが、ご利益は本社と変わりません。地元の方には、またたびさんという愛称で親しまれています。

八坂神社
まとめ

いかがでしたか? 今回は八坂神社の魅力や見どころをご紹介しましょう。八坂神社は京都を代表する神社で交通の便もよいため、毎日たくさんの方が訪れます。土日には境内に出店が出て、お祭りのような雰囲気です。夜になると舞殿の提灯に灯りが入って幻想的な光景が現れます。本殿だけを参拝するのではなく、時間をかけて境内を巡ってみるのがおすすめです。

八坂神社
アクセス情報

住所:京都府京都市東山区祇園町北側625
電話番号:075-561-6155
拝観時間:境内自由
駐車場:あり
交通案内:京阪祇園四条駅から徒歩8分
公式サイトhttp://www.yasaka-jinja.or.jp/

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